大阪府

西成区を全部歩く(後半)【玉出・津守・鶴見橋】

西成区と言えば、危ないところというイメージがある人が多いんでしょうか。しかし、そんな西成区も歩いてみると、大半が落ち着いた住宅街であることが分かります。今回の『西成区を歩く』の後半では、西成区を岸里玉出から時計回りに歩いて、津守を横断し、鶴見橋商店街を歩いて、最後に新今宮駅前に帰ってきます

※萩之茶屋、飛田、天下茶屋を歩いた『西成区を全部歩く 前編』 はこちら

西成区を歩く 後編

玉出から津守へ

岸里玉出の駅を降りると、目の前に玉出本通商店街。相変わらず、ローカル感がある商店街。商店街が好きだと昭和レトロとか、人情味のある商店街とかいうんでしょうが、率直に言うと、かなり寂れている感じ。この商店街には西成区が誇るスーパー玉出の一号店があったのですが、それもなくなってしまいました。

玉出本通商店街は途中で玉二商店街とそして、その先で玉新本通商店街と接続していたのですが、玉二商店街はシャッター商店街となり、玉新本通商店街に関しては、アーケードを撤去してしまっています。

大阪は結構多くの商店街で、アーケードが劣化しています。今後はどんどん撤去の方向へ向かっていくんでしょうね。崩落して事故を起こすよりましですが… なんともさみしくなります。

玉出本通商店街
玉出本通商店街
玉出本通商店街
まだいくつかお店が空いています。
玉二商店街
玉二商店街。いつから放置されているんでしょう。
スーパー玉出
玉出二号館。一号館はなくなってしまって、これが最古のスーパー玉出。

商店街を出ると、国道26号線。大阪と和歌山をつなぐ主要道路です。たこやき発祥のお店「会津屋」があり、さらに「だいがく」で知られる生根神社。このあたりは勝間と呼ばれたところで、昔は勝間なんきんの栽培が盛んでしたが、今はなんきんを栽培していそうなところはありません。

会津屋
会津屋。たこやき発祥のお店です。
生根神社とだいがく
生根神社とだいがく。竿灯のようなお祭りです。

商店街を出てさらに西に歩けば、津守。ここまでくると世間一般の西成区のイメージとはずいぶん異なり、普通の住宅街です。この辺りは京都の横井源左衛門・金屋源兵衛によって江戸時代に開拓されたところで、津守小学校の所には、津守新田会所跡の碑が建てられています。

津守を北へと向かいますが、途中で千本筋を東へと逸れて、千本へ。千本には西天下茶屋駅前に広がる、西天下茶屋商店街があります。

南津守中央公園
南津守中央公園。桜がきれいな公園です。
新なにわ筋
新なにわ筋。南港に通じるからか、車は多めです。
西成区の風景
西成区というよりも、大阪の下町らしい感じです。
西成区の風景
西天下茶屋商店街へ

西天下茶屋商店街は驚くほどシャッター率が高め。90%かそれ以上でしょうか。ほとんどすべてのシャッターの下りた商店街を、老人たちの自転車だけが静かに行き交う。それは、この西成区の空き家問題と高齢化の現実を映し出す光景です。

西天下茶屋商店街もドンつきまでくると、銀座商店街。この銀座商店街こそ、双子のマナカナがデビュー作となったNHK連続小説「ふたりっこ」の舞台です。あのドラマが放映されてから、三十年。
かつては人の声と灯りに満ちていたであろうここも、今はその面影をほぼ完全に失いつつあります。

西天下茶屋商店街
人が少ないこともあって、結構いい写真が取れます。
西天下茶屋商店街
静かだなぁ
銀座商店街
銀座商店街。かろうじて、いくつかのお店が空いています。
ふたりっこの碑
ふたりっこの碑。1996年に放送されました。

銀座商店街を西へと進むと、津守さくら公園。ここがセレッソレディースの本拠地となっています。セレッソは桜を意味する言葉。だからでしょうか、サッカー場の周りにはたくさんの桜が植えてありました。

しかし、ここまでどうやってくるんでしょう。車かな?

津守さくら公園
津守さくら公園
津守さくら公園
津守さくら公園

津守から木津川へ

津守さくら公園を出ると、新なにわ筋を歩いて北へ向かいます。結構大きく、交通量も多めの通り。途中、津守神社や津守下水処理場、そして西成公園も。すぐ左手には木津川が流れており、この辺りには工場がたくさんあります。

木津川は船の通行が多いために、橋は架かっておらず、今でも市民は渡し船を使って川を渡り、対岸の大正区へ。ごくわずかな距離ですが、それでも大阪市内で渡し船っていうのもなんとも不思議な感じです。

津守神社
津守神社。津守の新田開発の時に勧進されました。
新なにわ筋
新なにわ筋。津守を南北に貫くメイン道路です。
西成公園
西成公園。大日本紡績の工場跡でした。
落合上渡船場
落合上渡船場。木津川と木津川水門も見えます。

汐見橋線の津守駅を過ぎて、木津川駅までくるとそこはまさに都会の秘境。昔は紀伊山地で採れた木材の輸送などでにぎわい、多数の貨物車の往来がありました。現在は駅は無人で、駅の周りには荒れた空き地が広がる場所になっています。

ちょうどこの辺りが西成区の北にあたるところで、ここから南へと歩いて、鶴見橋商店街へ。

津守駅
津守駅。小さな駅です。
木津川駅
木津川駅。夜に来ると結構な怖さがあります。
木津川駅付近。
木津川駅付近

鶴見橋商店街を経て新今宮駅へ

心斎橋筋商店街、天神橋筋商店街とともに、大阪三橋を一角を形成した商店街で、その長さは1km!西から入ると、鶴見橋商店街8番街から始まり、1番まで。この津守駅付近から、萩之茶屋駅までずっと続きます。

この商店街ができたのは1909年。鶴見橋に数千人規模で働く大日本紡績の工場があり、その社員の通勤路として形成された商店街だったんですが、工場が空襲で焼失すると、以前のような人通りはなくなり、商店街は激変してしまいました。

とはいえ、確かに8番はとっても暗い感じですが、6番辺りから徐々に盛り上がってきて、萩之茶屋駅が近づくにつれ賑わいが出てきます。

地元の商店街いうこともあってか、精肉屋や八百屋など、専門店が多い感じ。そして、レトロな喫茶店も。ただ、中国やベトナムのお店もかなりあります。

鶴見橋商店街
鶴見橋商店街。かなり長い商店街です。
鶴見橋商店街
8番は結構閉まっているお店もあります。
鶴見橋商店街
5と6番の間にはつるのオブジェも。
スーパー玉出。
西成のスーパーと言えば、スーパー玉出。

鶴見橋商店街も萩之茶屋駅が近づいてくると、1番街や2番街。かなり活気が出てきます。結構人がいる割には、道が狭く、さらにその狭い道に自転車を止めており、結構危なっかしい感じ。実際に商店街で自転車で衝突していて、外国人に怒鳴り散らしているおじいちゃんを見ました。なんとも西成らしい景色。

介護系の事業所がたくさんあるような気がします。実は西成区の多聞に漏れず、高齢化が激しく、平均年齢は60歳。高齢者が区の人口の4割を占めています。

またネパールの旗を掲げたお店もたくさんあります。最近、西成には外国人もたくさん住むようになりました。

鶴見橋商店街
鶴見橋。昔は鶴の飛来があったというから意外。
鶴見橋商店街
鶴見橋商店街2番街。結構人が増えて来ました。

さて、鶴見橋商店街を西まで行くと、国道26号線。そこから北へ向かうと、とうとう今回のゴール新今宮駅です。

新今宮駅はJR環状線と南海が交差するターミナル駅。大阪人ならほとんどの人が知っている駅ですが、ここで降りる人はほぼ皆無。それでも最近は外国人観光客用の低価格のホテルがたくさんできました。これからももっとたくさん建つんでしょうか。これからの新今宮の発展が楽しみです。

大和中央病院
大和中央病院のあたり。この辺りを見ると、西成区がとても発展しているように見えますね。
新今宮駅
新今宮駅。20年前とは見違えるほど変わりました。

とうとう西成区をぐるっとおよそ15km歩きました。インターネットで言われているような、犯罪率が高めの場所はごく一部で、大半が住宅街。思ったよりもずいぶんといいところでした。

ただ、高齢化や空き家がかなり進んでいるのは否めないですね。民泊もどこまで広がるんでしょう。大阪の中心にありながら、かなり特殊なところであるのは間違いないと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です