京都府

善峯寺【西国三十三所第20番札所】

京都の西の山奥、大阪と京都の県境のほど近いところにひっそりとたたずむお寺、善峯寺があります。アクセスもしにくいためか、決して人気観光スポットとは言えませんが、西国三十三所の20番目の札所として、または紫陽花の名所として有名なお寺の1つです。

善峯寺

善峯寺があるのは洛西の山奥。向日町の駅からバスで30分ほどです。6月のあじさいのシーズンだったためか、結構多くの人がバスに乗っていました。吉峯寺のすぐ近くには嵐山やポンポン山へと抜けることができる東海自然歩道をはじめ、たくさんのハイキングコースがあるので、登山客もたくさんいました。
 
なお、バスで来る場合、善峯寺のすぐ前にバス停があるので、とても便利なんですが、冬はバスが善峯寺の手前の小塩で運転が打ち切りとなり、お寺まで結構きつい坂を1時間ぐらい歩かなければいけないので、注意が必要です。
右が善峯寺。笑いが出るほどきつい坂を30分ほど上がると、東海自然歩道。
大きな山門です。

善峯寺の始まりは1029年、比叡山の僧である源算がこの地に小さなお堂を建て、千手観音祀ったのが始まりです。

(1029年というと、西国観音の創始者とも言える花山天皇はすでにお亡くなりになられていますね… ここはちょっと齟齬があるわけなんですが)

門跡寺院として栄えるんですが、善峯寺は応仁の乱にて伽藍の大半が消失してしまい、現在の建物の多くは江戸時代に多くの寺院を復活させた5代将軍徳川綱吉の母である桂昌院によって寄進されたものです。

桂昌院の像。信心深い人だったんでしょうね。

入るとすぐに本堂である観音堂があります。現在の観音堂は1692年に再建されたもので、本尊は千手観音。普段は残念ながら非公開なんですが、毎月第二日曜日にはご本尊の御姿を見ることができます。

西国三十三観音のお寺にしては結構な高頻度で開帳してくれているのがうれしいですね!!

※2021年以降、本尊の公開はしていません。次回の公開は開山1000年となる2028年の予定のようです。

奥が本堂です。

なお、このお寺は入ってすぐに本堂となる観音堂があるので、小さいお寺だと思ってしまいそうですが、実は広大な範囲にわたって山腹の至る所に開山堂、釈迦堂、釣鐘堂、多宝塔といった色々なお堂が建てられています。

全部見て回ると1時間近くかかってしまいます。山の中ということもあって暑さはそれほど気にならなかったのはよかったです。

多宝塔は1621年建立。山内で最も古い建物です。
釈迦堂。

境内の一番上まで上がってくると薬師堂。ここからは、見晴らしがとってもいいです。晴れた日には京都市内を一望することができます。

ここまで来ると350mほどの標高があります。だいぶ山の上まで来たなって感じですね。

京都市内が一望できます。正面の一番高い山が比叡山かな?

多宝塔の前にとても大きな松の木があります。この松の木は樹齢600年とも伝わる松の木で、高さはそれほどないものの、左右に大きく広がっており、その長さはなんと37mもあります。その姿はまるで地を這う龍のよう。そのことから、遊龍松と名付けられ、国の天然記念物となっています。

最初は50m近くあったそうですが、松虫の影響で切られてしまったんですよね。管理がなかなか大変そうです。

威厳があると言うよりは、風雅な感じの松です。
翼を広げた龍かな??

白山あじさい苑

善峯寺と言えば、紫陽花ですね。露の季節には境内に約1万本の紫陽花が咲き乱れます。京都でも有名な紫陽花スポットではあるのですが、アクセスが少し悪いのでものすごく混雑するということがないので結構お勧めです。なお、山の中なので、例年アジサイが咲くのは少し遅めのようです。

もちろん、紫陽花だけでなく、秋には紅葉、春には枝垂れ桜など年間を通して四季折々のものが楽しむことができます。

あじさいって本当にきれいですよね。
アナベルもとってもきれいです。
紫陽花と京都の見晴らし

善峯寺のアクセス情報

住所

京都府京都市西京区大原野小塩1372

 

行き方

JR向日町駅または阪急の東向日駅から善峯寺行きの66系統の阪急バスに乗って、25分ほど。バスの時間は1時間に一本なのでよく時刻表を見てから行くほうがいいのかも。

バス停を降りると、きつい坂を15分ほど歩いて登ります。

 

拝観時間

8時-17時

 

拝観料

500円

 

そのほか

冬季にはバスが善峯寺まで行かず、途中の小塩までの運転です。そのため、小塩から寺までは45分ほど歩かなければいけません。

 

 

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