頂法寺(六角堂)【西国三十三箇所】
西国三十三箇所というと、都心からはかなり離れたところが多いですが、頂法寺(または六角堂とも)は京都の市街地の真ん中にあります。
大きなお寺ではありませんが、西国観音霊場十八番のお寺として、多くの人が訪れる人気のお寺です。
頂法寺(六角堂)
頂法寺は烏丸駅から歩いてすぐ。近くには錦市場もあります。市街地の真ん中にあり、周囲はビルに囲まれています。
寺記によると、頂法寺の始まりは聖徳太子の時代。四天王寺建立のための材木を求め、この辺りで泉を見つけ沐浴しました。そこで、持仏の如意輪観音を大切に木にかけていたのですが、木から離れなくなってしまいました。
その夜、太子は持仏が人を救うという夢を見て、聖徳太子は587年に六角形のお堂を建てて、仏像を祀りました。
入ればすぐに本堂です。この頂法寺が六角堂ともよばれる理由は、上から見ると本堂が六角形になっているからです。
市街地ということもあり、本堂は何度も燃えているようです。現在の本堂は明治初期の再建。本堂の前にある柳の木がなんとも雰囲気があっていいですね!!
昔、嵯峨天皇が六角堂の柳の下に行くようにとのお告げをうけ、来てみたところ、そこには美しい女性がおり、妃として迎えられたと言われています。
中には如意輪観音が祀られるも、非常に小さな観音像。秘仏であり、開帳の周期も決まっていないようです。
本堂には鳩がたくさんいるんですが、石清水八幡宮のように鳩が神の遣いだとかいうことは特にないようです。
ここの鳩はかなり人なっつこく、鳩のほうからよってきます。
頂法寺にある不思議な石が『へそ石』。
平安京に遷都した際、東西を横切る道に頂法寺が当たってしまいしたが、使者を遣わせ祈ると、頂法寺はへそ石を残して、北へ15mほど動いたという逸話が残されています。
頂法寺は京都の中心地とされていたことから、おへそになぞらえて、へそ石と呼ばれるようになったようです。室町時代には祇園祭の山鉾巡行の順番のくじ取り式もこの頂法寺で行われており、京都の中心として多くの人が訪れたんでしょうね。
生花の発祥の地としての六角堂
頂法寺は西国観音霊場としても有名ですが、実は生花の発祥の地としての性格もあります。
遣隋使として知られる小野妹子は池のほとりに坊を立て、本尊に花を供えたと言われています。室町時代に入るとこの風習を続けていた頂法寺の住職である池坊専慶が生花ので有名になりました。
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