天保山に登る【標高4.53m】
大阪で最も大きな港、大阪港。そんな大阪港といえば、海遊館ですね!!しかし、その海遊館のすぐ隣に実は日本一低い山とし知られる天保山が建つことはあまり知られていません。わずか5分程度で登れる山なんですが、実は大阪の歴史の中で重要な役割を果たしてきた山でもあるんです。
※宮城県の日和山が津波で削られ、3mで日本で1番低い山となり、現在天保山は日本で2番目に高い山になりました。
天保山に登る
天保山の登山口は海遊館の観覧車の隣にある天保山フェリーターミナル横から乗ります。地下鉄だと大阪港駅から歩いて10分ほどの場所です。この辺りが大阪港で、フェリーターミナルにはたまに超有名な国際客船が寄港することがあるのですが、最近はあんまり見ないですね。すっかり神戸港にポジションを奪われてしまいました。
天保山ができたのは1831年のこと。大阪湾から大阪市中心部へとつながる安治川、木津川の河口にたまった土砂を取り除き、その土砂を積み上げてできた人口の山です。
大阪にはこういった工事ででた土を積み上げて作った山がいくつかあり、その多くが公園となっています。
当時は大阪湾に入ってきた船が大阪を目指す目印となったので、目印山と呼ばれ、天保の時代に作られたことから、のちに天保山と呼ばれました。
ということで、天保山公園から入って100mほど行くともう山頂です。山頂と言われても、この天保山公園の中で最も高いという場所ではないんですよね。
公園のようになっていますが、大阪のベイエリアはそんなに人が来るところではないので、人はいつも少なめ。観光客はほとんどおらず、地元の人の憩いの場って感じです。
標高は4.53m。昔は20m近くあったようですが、幕末の時に砲台を設置するために山が削られ、さらに地盤沈下があったので、今のような低さになってしまいました。
山頂には大きな碑が建っていますが、これはここで明治天皇が日本初の観艦式を行ったから。天保山は明治時代には軍の要衝で、京都まで行くときにはこの安治川から淀川を登り、京都に行く必要があったため、この安治川の河口が重要視されていました。
また、幕末の頃には、坂本龍馬がお龍とこの天保山から鹿児島へ、日本人として初めて新婚旅行に行ったとも言われています。幸せそうでいいですね。
4.53mとかなり低い山ですが、山の上からは安治川がよく見えます。
対岸にはUSJが建ち、対岸まで無料の渡船も出ています(渡船場からUSJの入り口までは結構遠いです)。山頂から徒歩30秒ぐらいで船に乗れるというのもなんともユニーク。
天保山はこんなに小さい山なんですが、地元の有志で山岳救助隊もあり、さらには登頂証明書も発行されています。なんとも大阪らしい感じですね。
海遊館に寄ったときには、この天保山の山頂でゆっくりしてみるのもありなのかも。
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