御堂筋を歩く【大阪のメインストリート】

大阪の中心となる通りと言えば、やっぱり御堂筋ですね。大阪に住んでいない人でもその名前は聞いたことはあるんじゃないでしょうか。御堂筋には4車線もの車道がありますが、その車道にそって歩道もあり、心地よく歩くことができるんですよね。

そんな大阪の歴史が詰まった御堂筋を梅田から難波までの4kmほどを紹介してみたいと思います。

御堂筋を歩く

梅田

御堂筋は幅43mの巨大な道路です。古くはそんな大きな道ではなかったのですが(堺筋がメインでした)、大大阪時代の大阪市長関一が1926年から地下鉄建設とともに拡幅工事を開始。今では大阪を代表する道となりました。

御堂筋の始まりは、JR大阪駅や阪急百貨店の前。見上げるとたくさんの高層ビルがありますね。今では大阪駅も随分立派になりました。また、昔は大坂駅の北に貨物ターミナルがあったので北口には特に何もなく、この南側だけが開発されていきました。今では少し古いビルが多い感じでしょうか。

昔は阪急百貨店のところが阪急梅田駅でした。
大阪駅ビル。少し古いビルですが、今でも活気があります。

さて、ということで御堂筋に沿って歩いていきます。御堂筋は一方通行なので、車は全て南へと行ってます。

しばらく行くと、曽根崎通との交差点には横断歩道がないので、歩道橋を渡ります。

曽根崎通と御堂筋との交点。国道1号線と国道2号線の分かれ目です。
大阪で一番大きな歓楽街の北新地もこのあたり。
露天神社。梅田で一番有名な神社です。
曽根崎変電所。大阪メトロのための変電所です。1936年建造の古い建物です。

このすぐ南で新御堂筋と合流します。梅田を越えて北へと延びる道で、新大阪、万博公園を通って大阪の北端あたりまでのびている道です。いつも渋滞しているイメージですが。

ちなみに新御堂筋と御堂筋の交差点に米国の領事館があるんですよね。交通の要衝が抑えられている感じなんでしょうか。

中之島へ

歩き始めてわずか20分程で大江橋です。この橋を渡ると中之島。中之島は堂島川と土佐堀川に挟まれたところにある中州で、江戸時代に豪商の淀屋が開発したのが中之島の始まりだと言われています。

今では中之島には多数の博物館や大企業の本社、公会堂など本当にいろんな建物がありますね。この中之島にはたくさんの歴史が詰まっているので、せっかくだから寄り道してみたいところですね!!

日本銀行大阪支店
大阪市役所
この辺りの景色が一番大阪らしくて好きです。

中之島は小さな中州なので、歩いて数分ですぐに出てしまいます。中之島の南にある土佐堀川に架かるのが淀屋橋。豪商、淀屋がかけた橋です。

現在の橋は、大阪が最も盛り上がった『大大阪時代』の終盤である1935年に、御堂筋の拡幅と共にできた古い橋です。今では誰も見向きなどしない橋ですが、是非渡るときにはじっくり見てみてほしいですね!!

梅田からはちょうど地下鉄一駅ぶん歩きました。まだ一駅ですが、本当に見どころが多いですね。

淀屋橋

船場

さて、土佐堀川をこえたら、あとはずっとまっすぐ御堂筋を進みます。

ちょうどこの淀屋橋を過ぎたあたりからが、昔の大阪の中心地だった船場。江戸時代の頃は梅田も難波もそんなに発展してなかったんですよね。

御堂筋から何筋かそれてみると、大大阪時代の洋風建築や古い建物などがたくさん残っていたりします。

左は日本生命ビルで、大阪の町人による学問所『懐徳堂』はここにありました。
ガスビルも。新しい建物に見えますが、実は1933年に竣工したもの。
緒方洪庵の適塾。御堂筋から東に数筋逸れたところにあります。

もうすぐ本町かなというとこまで来ると、北御堂。さらに、すぐにいくと南御堂です。この2つのお寺こそが御堂筋の名前の由来になったお寺。大阪の繁栄の基礎を作った石山本願寺の流れをくむお寺で、大阪市内では最も有名なお寺の1つでしょうか。

このあたりは江戸時代から栄えていることもあり、船場三社と呼ばれる難波、坐摩、御霊神社などもあります。

北御堂。真宗本願寺派のお寺です。本願寺も京都では東西ですが、大阪では南北なんですよね。
本町通り。昔はここで北組と南組に分かれ、天満組と共に大坂三郷と呼ばれていました。
南御堂。ホテルが建っているところが南御堂で、ホテルと一体になっています。

ちょうど中央大通りまでくれば梅田と難波のほぼ中間地点って感じでしょうか。大きな通りなので、これがメインのようにも見えますが、昔の東西の通りは本町通でした。この中央大通りは最近できた通りなんですよね。

中央大通り。ビルの上は阪神高速です。
1933年建造の大谷仏教会館の一部が使われているビルも。
難波神社。

さて、船場とよばれた地域もここまで。ここから長堀川を渡り、ミナミと呼ばれる地域です。ただし、今では長堀川は埋め立てられており、川はなくなってしまいました。

このあたりは心斎橋として知られていますが、心斎橋がかかるのは心斎橋筋商店街(アーケードがかかるところ)の筋にかかる橋。また有名な長堀橋は堺筋にかかる橋です。御堂筋には新橋という橋が架かっていたのですが、跡形もありませんね。

心斎橋。微妙に橋っぽいのがわかりますか。
日航ホテルとOPAのあたり。ちょうどアメ村のあたりです。
1922年にウィリアム・メレル・ヴォーリズに建てられた大阪大丸。
この辺りまで来ると、外国のブランドが多くて、にぎやかって感じです。

道頓堀

さて、もう道頓堀まできました。大阪の観光地の1つで、本当に多くの観光客がいますね。昔はこんな感じではなかったのですが。大阪が世界に注目されるのはいいことですよね!

今ではいろんなお店が並んでいますが、もともとは芝居小屋ヶ多く並ぶ場所だったんですよね。近松門左衛門が活躍した竹本座もこの道頓堀にありました。

御堂筋は道頓堀橋でこの道頓堀を渡りますが、淀屋橋や大江橋と比べると結構地味な橋。

道頓堀橋。幅が43mもある橋です。
ミナミで夜の店が多くあるのが宗右衛門町。道頓堀の北に広がるエリアです。
コロナの時は人もすっかりいなくなっちゃってました。

この道頓堀を越えると、すぐに難波駅です。大阪のミナミと呼ばれるエリアの中心となるターミナルです。南海電車、近鉄・阪神電車、JRと乗り入れていますが、メインになるのは南海の難波駅。南海が始めに難波に駅を作りました。

駅の建物も1932年に建てられた堂々とした立派なターミナルビルです。ビルはかなりスマートな外見ですが、梅田と同じでかなり地下がかなりごちゃごちゃしているんですよね。

難波と言えばこの建物ですよね!!
マルイの上にある映画館は、日本での興行映画発祥の地なんですよね。

さて、御堂筋と呼ばれる通りはこの難波駅まで。

梅田からは4km、約1時間って感じでしょうか。普段歩く道でも、いろいろ目を向けてみるといろんな発見があるんですよね。歩く度に新しいことを見つけることができる気がします。

御堂筋はここから国道26号になって泉州地域を横断し、和歌山まで続きます。

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