高津宮【仁徳天皇の神社】
高津宮は大阪の中心に位置し、大阪の歴史の中で重要な人物の一人である仁徳天皇を祀る神社です。仁徳天皇こそが大阪に都をおいたと言われている最初の天皇であり、大阪を始めに発展させた人物であると言われています。
仁徳天皇とは?
仁徳天皇は509年から571年まで難波高津の宮に都を置きました。しかし、仁徳天皇に時代はかなり昔のことなので歴史書がほとんど残っておらず、見つかっていないことが多いのです。ただ、日本書紀によると、仁徳天皇は非常に徳の高い人物であり、高津の宮の高台にあがって、人々の家から全く煙が上がっていないことに気付き、人々が困窮していると思い、税を三年間免除したという逸話が残っています。
人々はそんな仁徳天皇に感謝が絶えず、仁徳天皇が崩御された後は堺に大きな古墳をつくりました。それが世界遺産にも選ばれた仁徳天皇陵(大仙古墳)であり、日本でもっとも大きい前方後円墳です。
高津宮
高津宮は難波からあるいてわずか20分ほどの場所にあります。もともとは大阪城のあたりにありましたが、秀吉によってこの地に移転されました。
周辺は生國魂神社など大阪の多くの寺社が密接する地域なので、歩いていると本当におもしろいところです。春の桜の季節には境内の公園でお花見している人もたくさんいます。
階段を上ると本殿が見えてきました。
もちろん、主祭神は仁徳天皇で、仁徳天皇の祖父である仲哀天皇やその妻神功皇后も祀られています。
高津宮は『高津の富』をはじめ、多くの古典落語の舞台となっています。そのため境内にある富亭では落語の寄席が頻繁に行われています。特に五代目の桂文枝はこの富亭によく出演していたと言われています。
摂社の高倉稲荷神社 も落語『高倉狐』の舞台となった場所。
難波という土地柄、多くの人が来て、昔はとても賑わっていたんでしょうね。
高津公園
高津宮はその周りが高津公園になっており、200本もの梅が植えられています。
実は梅であるのには大きな理由があって、実は王仁が仁徳天皇に対して難波津の詩を読んだからなんです。難波津の詩とは『難波津に 咲くやこの花 冬ごもり 今を春べと 咲くやこの花』で、古今和歌集に載っており、もう大阪ではめちゃくちゃ有名な詩です。ちなみに、ここでは「花」は梅のことを指していると言われています。此花区の『このはな』はこの歌から来ています。
高津宮のアクセス情報
住所 |
大阪府大阪市中央区高津1-1-29
|
行き方 |
南海・大阪メトロ難波駅から徒歩20分。大阪メトロ堺筋線日本橋駅からは徒歩10分。
|
拝観時間 |
9:00-16:30
|
拝観料 |
無料
|
そのほか |
|
コメントを残す