日吉大社【比叡山・坂本】

滋賀の神社といえばやっぱり、日吉大社ですね!!比叡山の麓の坂本とよばれるエリアに位置し、全国で最も有名な神社の1つです。また、全国に3800もの日吉神社(または山王神社とも)の総本宮でもあります。

日吉大社について

日吉大社の歴史は古く、創建は2100年前のこと。今では日吉とありますが、昔は日枝(ひえ)神社と呼ばれており、古事記にも大山咋神は淡海国の日枝の山に坐しと登場するほどです。日本で最も古い神社のうちの1つと言えます。

日吉のすぐ後ろには比叡山が立っており、明治の神仏分離までは比叡山延暦寺の僧によって運営されてきました。延暦寺の力が強くなるにつれ、日吉大社も強力な神社となっていきました。

延暦寺の釈迦堂。延暦寺で一番古い建物です。

しかし、延暦寺は織田信長と真っ向から対立し、戦争に発展します。1571年、信長はこの戦の中で比叡山に火を放ちましたが、もちろん延暦寺と深い関係にあった日吉大社もその戦からは逃れることはできませんでした。

現在の社殿はその焼き討ちの後、秀吉や家康に建てられたものでかなり広大な社殿にたくさんの神社が立ち並んでいます。

日吉大社

日吉大社はJRの坂本駅を降りて、西(比叡山の方向)に30分ほど歩いたところにあります。日吉大社が近づいてくると、穴太衆という石工が積み上げた穴太衆積みとよばれる独特の石垣があるきれいな小道を通ります。なんとも落ち着いた雰囲気です。

長いこと来たかったけど来ることができなかった神社なので、この石垣だけでも感無量です。

この坂本には昔は多くの僧がすんでいたようです。

穴太積みの石垣
大宮橋
大宮橋。日本100名橋に選ばれています。

さて、歩くと見えてくるのが、日吉大社を代表する鳥居の『山王鳥居』。山王鳥居は神仏習合を代表する鳥居で、神社の鳥居にお寺を象徴するような屋根がのっています。この鳥居が見られるのは日吉神社のみ。たしかになかなかユニークな鳥居ですね。

日吉大社の山王鳥居
山王鳥居

日吉大社といえば、神の遣いとされる猿『神猿(まさる)』。日吉大社は平安京から見ると鬼門の方向にあり、鬼門を守る神社とされてきました。その魔よけのシンボルがまさにこの神猿。実は京都御所の鬼門にもこの日吉大社の猿が安置されています。

日吉大社にはこれ以外に猿をモチーフにしたものが境内のいたるところにあります。探してみるとなかなか楽しいですよ!!

日吉大社のお猿さん

日吉大社はほんとに大きいですね!!多くの神社では入ってすぐに本殿なんてこともあるのですが、この日吉大社は門から結構遠いです。

なお、日吉大社は西本宮と東本宮に分かれており、歩いて5分ぐらいの距離で離れています。

西本宮

この西本宮こそが日吉大社の信仰の中心となっている場所。ここでは、大己貴神つまり大国主を祀ります。天智天皇が都を近江に移したとき、大神神社より勧請されたものです。

立派な門です。
門にはお猿さんが隠れています。

西本宮の本殿は日吉造りとよばれるかなり独特な造り。前後にひさしがあるのですが、背後に回るとひさしはありません。

また、日吉大社は長いこと延暦寺によって管理されていたので、本殿の下には下殿と呼ばれる仏像が納められた仏堂があり、僧侶が仏事を営んでいたようです。

1586年に建てられたもの。国宝。周りには水がめぐらしてあります。
宇佐宮。これも日吉造。摂社なのでゆっくりみることができます。

東本宮

西本宮から歩いて5分ほどいくと、東本宮。ここでは比叡山を守る神『大山咋神』が祀られています。もともとこっちが日吉大社のメインであり、日吉神社もこの神をまつったことからはじまりました。

また樹下神社では玉依姫が祀られていますが、玉依姫は大山咋神の妻。夫婦一緒に同じ神社に祀られてるのを見るとなんとなく幸せな気持ちになりますね。

右が樹下神社拝殿。左が樹下神社本殿。奥に東本宮です。謎な配置です。
樹下宮。大山咋神の妻を祀る。
東本宮。1595年のもの。ここの本殿も日吉造りで、国宝です。

東本宮の後ろに行ってみると、日吉造がはっきりとわかります。屋根のひさしが後部だけはバッサリと切られているんですよね。

奥宮へ

東本宮と西本宮の間に、山の上へと登る階段がありますが、これが奥宮へ続く道。日吉大社が古代存在していたとされる八王子山(381m)へと登ることができます。なお、奥宮までは往復で1時間ほど。結構坂が急な道を行きますが、きちんと整備されているので歩きやすいです。ただ、山道なので軽いハイキングになります。

植えなんで登ると、琵琶湖がきれいに見えますよ。残念ながら行った日は曇り時々雪だったので、特に何も見えませんでしたが…

ここから登っていきます!!
左が三宮宮、右が牛尾宮。
金大巌(こがねのおおいわ)。大山咋神が宿ったと言われている岩です。

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