広峯神社【牛頭天王の総本宮】
姫路にある広峯山の山頂に広峯神社があります。姫路では最も有名な神社の1つであり。あの牛頭天王が最初に祀られたとされる場所とされており、牛頭天王を祀る総本山とされています
広峯神社
広峯神社まで歩く
姫路駅からバスに乗って30分。広峯口のバス停に着きます。ただ、ここには神社のようなものはありません。このバス停から道に沿って約30分ほど車道を上がっていきます。大半の人はタクシーか車で行くので、歩いて行っている人はほとんどいませんでした。
ちょうど広峯山展望台付近で野生のいのししに遭遇しました。めちゃくちゃ大きかったです!!
そしてとうとう広峯神社到着です。なかなか遠かったですね。坂もきついので、歩きなれていない人には厳しいのかもしれません。
でも、こうやって苦労してきたところほど、面白いところが多いんですよね。
広峯神社
広峯神社は、733年に遣唐使として活躍した吉備真備によって牛頭天王を祀る社殿が建てられたことに始まります。吉備真備は陰陽道の祖とされ、牛頭天王は陰陽道で非常に重要視される神であることを考えると、この神社は陰陽道の影響をかなり受けていると言えます。
また、牛頭天王はインドにある祇園精舎の守り神とされ、本来は仏教の神なのですが、日本では素戔嗚尊と同一視された神仏習合の神です。
全国の八坂神社などがこの牛頭天王を祀っていたのですが、神仏分離で多くが祭神を素戔嗚尊へと変えてしまいました。
この広峰神社の本殿は1444年にできたもので、その手前にある拝殿は1626年のもの。現在は素戔嗚尊を祀りますが、その昔は牛頭天王を祀っていました。
さらに、素戔嗚尊が日本の神話において薬師如来と同一視されることからも、昔は薬師如来が祀られていたようです。
現在は本殿から少し離れた薬師堂にその薬師如来が安置されています。
この広峯神社のお参りの仕方は少し変わっています。まず境内にある看板で自分の生年月日が九星の何に該当するかを確かめ、そしてそれにあったお札を購入。お札に願い事を書いて、本殿の裏に行きます。
そしてこの裏にある穴の中から自分の九星にあったものを見つけてお札を入れ、その穴に向かって自分の願い事をささやきます。なんともユニークですね!!
この九星の考え方が絡んでいるのは創建に関与した吉備真備が陰陽師だからでしょうね。
ちなみに、広峯神社の境内には官兵衛神社があります。
この官兵衛神社は秀吉に仕えた伝説の軍師である黒田官兵衛を祀るもので、実は黒田官兵衛はこの姫路出身です。官兵衛の祖父である黒田重隆は広峯神社の御師の家に寄宿し、お札と共に黒田家伝来の目薬を配り、黒田家発展の祖を築きました。
その財をもとに黒田家は有力豪族となり、さらには当時姫路を収めていた小寺氏に使えるようになりました。そしてどんどん出世を重ね、最終的には秀吉につかえます。
この官兵衛神社は最近できたばかりの新しい神社ですが、ここでは非常に人気の神社です。
奥の院へ
広峯神社の境内は広く、境内の裏からは白幣山まで道が続き、奥の院まで行くことができます。
白幣山は10世紀ごろまで広峯神社が立っていたところ。道中には御師の家や黒田官兵衛の自宅跡など、さまざまなものがあります。せっかく広峯神社まで来たのなら是非行ってみたいですね。
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