大阪府

常光寺と流し節正調河内音頭【八尾地蔵盆踊り】

大阪の八尾市。この八尾で最も有名なお祭りの1つが、常光寺で毎年夏に行われる『八尾地蔵盆踊り』正調河内音頭の盆踊りです。

常光寺と流し節正調河内音頭

常光寺

常光寺は八尾にあるお寺。近鉄の八尾駅からも近いです。

八尾と言えば、その昔、作家の今東光氏が河内を題材に様々な作品を残しました。河内弁でも有名ですが、今では北部の河内では河内色はかなり薄れてきている気がしますが…

常光寺の歴史は古く、奈良時代の創建だと言われています。本尊としているのは地蔵菩薩で秘仏ですが、盆踊りの日に公開されます。

常光寺
常光寺。こじんまりとしたお寺です。

さて、そんな常光寺で8/23と8/24の2日間にわたって行われるのが八尾地蔵盆踊り。この『盆』は一般的な盆つまり盂蘭盆会ではなく、地蔵盆です。

毎月24日は地蔵菩薩の縁日とされており、盆に近い8/24が地蔵盆と呼ばれています。この日には辻に立つお地蔵さんに提灯をつけ、地域の子供たちが集まってお地蔵さんの世話をします。この地蔵盆は関西では広く行われていますが、関東ではないんですよね。

地蔵盆の提灯
地蔵盆。地蔵が子供の守り神ということもあって、子供ための行事です。

河内音頭

流し節正調河内音頭

普段は静かな場所なんですが、地蔵盆には多数の人が訪れます。

常光寺
この櫓を中心に踊る感じです。
常光寺のあたり
出店もいっぱい。お祭りですね!
常光寺
常光寺にもたくさんの人が訪れます。

河内音頭は今では全国的に有名ですね!!大阪は多くが江州音頭か河内音頭ですが、大阪以外でも河内音頭は見かけることがあります。でも、常光寺の河内音頭、『流し節正調河内音頭』は少し違います。

流し節は『河内十人切り』などの物語を、太鼓だけの音楽に乗せて詠みます。踊りはしなやかでゆったり。盆踊りらしい感じです。

この流し節の原型は、常光寺債権の際に、材木を運ぶときにうたった歌が木遣り歌が原型となっており、その木遣り歌が変化したのが「正調流し節河内音頭」。600年以上の歴史がある音頭です。

流し節正調河内音頭
流し節正調河内音頭

この流し節が行われるのは7時から9時です。ゆったりとした踊りで、いかにも盆踊りといった感じです。現代版河内音頭と比べるとその差は明白です。

河内音頭

9時を過ぎると常光寺では河内音頭が踊られます。これは今風の河内音頭。

この今風の河内音頭は流し節正調河内音頭からできたというよりも、同じ河内の交野節などから発展してできたものだと言われています。交野節は守口の寺方提灯音頭はじめ、様々な盆踊りに影響を与えてきている、大阪の盆踊りの原型ともいえます。

寺方提灯音頭
寺方提灯音頭。提灯を持って踊る珍しい盆踊りです。

最近では河内音頭に浪曲やジャズ、ロックなど様々な現代的な要素が取り入れられ、とても人気になりました。そのため、現在では『河内音頭』といった場合は、基本的にこの今風の河内音頭を指すことが多いです。

流し節同様、歌詞には『河内十人切り』などの物語を歌詞に合わせて詠み織ります。踊りはゆったりというよりも、エネルギッシュな感じ。

 

常光寺

住所

大阪府八尾市本町 5-8-1

 

サイト

 

 

行き方

近鉄八尾駅から徒歩10分。JR八尾駅からは遠いです。

 

 拝観時間

河内音頭は8/23,24に行われ、流し節は19:00から始まります。

 

入場料

無料

 

そのほか

 

 

 

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