蹴上インクライン【京都の有名桜スポット】
京都には様々な桜の名所がありますが、中でもお勧めなのが蹴上インクラインと呼ばれる傾斜鉄道跡です。両側を桜にかこまれ非常に美しいというだけでなく、実は京都の近代化を支えた重要な遺構でもあります。
琵琶湖疎水
明治時代になって首都が東京に移ると、それまで特に目立った産業もなかった京都は衰退し、人口も減っていきました。そんな京都を活性化させるために作ったのが琵琶湖疎水です。琵琶湖から人工的に水路を引くことで、豊富な水が得られ、これを使って水力発電を行い、京都には市電ができたりして再び活性化されることになりました。また水路は荷物を運搬したり、琵琶湖から人を運搬したりして人も往来も盛んになりました。
しかし、琵琶湖疎水も滋賀と京都を境の山をちょうど越えたあたりは傾斜がきつく、船を通すことはできませんでした。そのため、船を台車に乗せ、ケーブルカーのように移動させたのがこのインクラインです。
後に鉄道が発達し、蹴上インクラインは1948年に廃止。今では琵琶湖疎水を船で行き来することはなくなり、インクラインにもケーブルカーが通ることはありませんが、インクラインの跡地には桜が植えられ、京都でも有数の桜のスポットになっています。
蹴上インクライン
蹴上インクラインの最寄り駅は地下鉄東西線の蹴上駅。南禅寺の最寄り駅ということもあり、秋の紅葉シーズンなどにはものすごく混む駅です。蹴上インクラインは駅からお寺までの道にありますが、意外と知らない人も多いです。
ここの桜は本当にきれいですね。582mの坂の両端に桜が植えられています。本数にしたらわずか100本ほどのようですが、上の方に行くと桜以外の木があまりないためか、ものすごく桜があるような気がします。インクラインはずっと上まで上がっていけるのですが、なかなか坂がきついです。高低差は36mもあるんですね。
一番上まで来ると琵琶湖疎水のトンネルが見えます。ポンプ室があるほうが第一疎水。もう一つは第二疎水なのですが、残念ながらトンネルの入り口が若干見えるぐらい。第二はここから大津までずっとトンネルです。これらの水がすべて坂下の蹴上発電所へと送られ、水力発電をします。
ここから大津まで琵琶湖疎水を登っていく船もあるようですが、一人5000円から8000円程度するようです。大津まででそんなにするんですね…。いつか是非乗ってみたいと思います!
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