法輪寺【京都の十三参りのお寺】
嵐山といえば、京都でも有名な観光地ですが、その嵐山に静かにたたずむお寺があります。それが法輪寺です。法輪寺は京都の中でも十三参りの有名な寺で、京都人なら一生に一度は必ず訪れるお寺です。
十三参りとは?
さて、法輪寺のことを話す前にまずは十三参りについて話しておくと、十三参りとは、十三歳(数え年)になった男女が知恵を授かるために、知恵をつかさどるといわれる虚空蔵菩薩が祀られているお寺で、春にお祈りしてもらう行事のことです。なお、関西圏ではそこそこ有名な行事で、特にこの法輪寺は京都でももっとも有名な十三参りの寺で、大阪でも上本町にある大平寺が人気です。ちなみに、関東圏ではこの行事はほとんど存在しないようです。
しかし、なぜ13なのかというとそれには諸説あります。もともと13という年齢は昔の日本では元服の年齢で、この年から大人とみなされるようになったからだろうというのが有力なようです。この日には大人としての決意として、初めて大人用の着物を短くしたものを着て十三参りに行きました。今でも、十三参りは着物が多いと思いますが、スーツや制服の子もいます。
なお、法輪寺での十三参りには大事なルールがあります。それは祈祷を受けて、帰る際に渡月橋を渡るまでに絶対に振り返ってはいけないということ。振り返るとせっかく受けたお祓いの効果を置いて行ってしまうことになると信じられています。
法輪寺
法輪寺は阪急の嵐山の駅からわずか5分ぐらいのところにあります。結構大きなお寺ですが、十三参りの時以外はひっそりとしています。
法輪寺はもともと713年に行基により創建されたのが起源と伝えられます。829年には、空海の弟子である道昌が虚空蔵菩薩を安置し、のちに伽藍も整備されていったようです。ただし、応仁の乱により甚大な被害をこうむり大半が焼失。寺の建物すべてはその後に復興されたもので、現在の堂宇のほとんどは20世紀のもののようです。
本堂までは長い階段が続くが、その途中に面白いものがあります。それが電電宮です。道昌がこの法輪寺に来た時、星が空より注いで虚空菩薩が出現したと伝わります。そのため、雷をつかさどる電電明神を境内に祀っています。いつしかこの電電明神は電気・電波の神となり、電気関係の人たちから支持されています。
なお、電電宮を記念し、境内では珍しくMicro SDお守りがありました。中には本尊の画像が入っているようで、非常にめずらしいお守りです。
さて本殿に着きました。
残念ながらここの本尊は非公開。本堂に入ることもできません。十三参りの時、中に入れますが、確か保護者は入れなかったはず。
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