奥の院を歩く【高野山】
高野山の壇上伽藍からさらに奥に進むと、奥の院。奥の院には真言宗の開祖である空海の御廟があり、空海はこの奥の院で今でも修行中だとされています。まさに高野山において最も大切な聖域となる場所です。
奥の院
奥の院の最寄りのバス停は奥の院前。これだと奥の院まですぐなんですが、金剛峰寺のバス停から10分ぐらいの『一の橋口』から歩くと、奥の院まで約2kmとなっており、奥の院を満喫することができます。
ちなみに、この奥の院は24時間閉まることがなく、夜でも来ることができます。夜だとかなりひっそりしていますが…
参道には樹齢何百年もの木が多く生え、その大木のもとには空海の近くで供養されたいと願う何万ものお墓が立ち並んでいます。その中には戦国時代を生きた有名な戦国武将もたくさんいるんですが、戦国武将のものに関しては、お墓ではなく供養塔であるようです。
もちろん武将だけではなく、起業家やそのほかたくさんの供養塔があります。
いろいろ歩いていると時間と体力がどんどんなくなっていきます。
ちなみに、この奥の院にたくさんある五輪塔ですが、5つの部分からなり、仏教の地水火風空の5大を表します。上の宝珠型が空を、半球が風邪を、三角形が火を、球形が水を、そして一番下の方形が地を表しています。
さて、中の橋を越えると、覚鑁坂。この覚鑁とはあの根来寺を作った人。荒廃した高野山を立て直すために奮闘するも、暗殺されかけた覚鑁。そんな覚鑁がつくったお堂である蜜厳堂があったんですよね。
なにより、怖いのはこの覚鑁坂で転ぶとなぜか3年以内に亡くなるらしい。おっかないですね。
奥の院はかなり鬱蒼とした森の中ではあるんですが、舗装されている道で、歩いている人も多いので、安心して歩くことができます。
さて、しばらく歩くと開けたところに出てきます。ここで朱印をもらったり、休憩したりできます。ちょうどのこの辺りが奥の院前のバス停が近いく、かなり混雑してきます。
ここから橋を越えると、この後は弘法大師の御廟やたくさんの燈籠がつられた燈籠堂があります。
特に御廟は空海が修行を行っている聖域中の聖域です。密教では、空海は永遠の瞑想である『入定』に入っており、今でも衆生のために祈りをささげています。その空海がいる場所こそ、この奥の院なんですよね。
延暦寺の最澄の墓と比べると、かなり違うので、どこか不思議な感じ。ここに高野山と比叡山の違いがあるんでしょうね。
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