かやくごはん【なにわのソウルフード】
大阪の家庭料理の代表と言えば、間違いなく「かやくごはん」です。うどんやそばと共に提供されることも多く、まさに大阪では家庭の味として好まれています。
かやくごはん
かやくごはんとは、関東でいう炊き込みごはんみたいなものでしょうか。
ちなみにかやくというのは、漢方薬で薬の効能をあげるために使ったもの。加薬と書きます。それが、料理に加える薬味や香辛料を意味するものになりました。
かなり細かくきざんだにんじん、ごぼう、しいたけ、こんにゃくなどの具をご飯に混ぜて炊いたもの。とはいえ、厳密に具材は決まっておらず、家庭によって入れる具材は異なります。余った食材を使ったものとかでもいいんですよね。
一番重要なのは、具材が細かく刻んであることです。具が大きいものは少なくとも大阪人はかやくごはんとは呼ばないと思います。
かやくご飯は江戸時代の頃より大阪でよく食べられていたといわれます。というのも、江戸時代の頃、大阪には商人がたくさんおり、彼らにはゆっくりと座ってご飯をたべるような時間がありませんでした。
そのため、いろいろなものがちょっとずつ入っていておかずがいらず、早く食べれるようなかやくご飯が好まれたと言われています。
大阪では庶民的な食べ物の代表格として、スーパーでもコンビニでも売られていたりすることもあるんですが、ちょっと味が濃すぎる時も多いです。
大阪では同じくダシを扱うような、うどん屋や蕎麦屋でもかやくごはんが置いてあることが多く、とてもおいしいんですよね。道頓堀あたりの「大黒」なんかは老舗のかやくごはん店として知られています。
細かい具材がごはんと混ざり合い、ほのかで上品な味を醸し出します。
また、ダシのおかげで冷えていてもおいしいです。このダシを楽しむというのがまさに関西らしい感じなんですよね。
コメントを残す