月ヶ瀬梅林【関西随一の梅の名所】
奈良と三重の県境にある月ヶ瀬。最寄駅からもかなり遠く、普段はかなりひっそりとしたところなのですが、実は1万本もの梅が咲く関西随一の梅の名所として知られ、多くの人が梅を楽しみにやってきます。そんな月ヶ瀬梅林に行ってきました。
月ヶ瀬梅林
月ヶ瀬梅林までの行きかた
月ヶ瀬梅林はかなり辺鄙なところにあります。なので、大半の人が車で行きます。梅林の前にも公営の駐車場はあるのですが、他にも民間の駐車場などが多数ありました。ただ、奈良の山の中ということもあり、道が狭いことや案内板がほとんどないことから迷っていそうな人がかなりおり、車で来る場合は覚悟した方がいいのかも。
また毎年梅のシーズンになると、月ヶ瀬口駅(JR関西本線)や奈良駅、名張駅などからバスが出ています。(奈良からだと1時間。運賃は1500円ほど)。2021年はコロナ禍のために臨時バスはほとんどが休止となっており、2人で月ヶ瀬口駅から歩いていきました。10キロ弱はあると思うのですが、アップダウンはほとんどなく、とても快適なハイキングでした。意外と歩いている人も多かったです。ただ、関西本線の本数が1時間に1本なので注意です。
なお、車で来たら駐車料金が必要ですが、歩いて来たら入場料は無料でした。
月ヶ瀬梅林に着くとまさに梅まみれ。集落全体が梅のいい香りがするほどです。なお、月ヶ瀬梅林とか梅園とか一般的に呼ばれますが、正式には月ヶ瀬梅渓で、名張川沿いの山の上や渓の斜面に梅の花が咲いている感じです。山の上の標高200~300mぐらいのところなので、どの交通手段を使っても山を10~15分ほど登る必要があります。ただ、いったんがあるとそれほどアップダウンはありません。舗装された道で歩きやすいです。
月ヶ瀬梅林: 天神梅林
月ヶ瀬には実はいろんな梅園エリアがあるのですが、梅が一番きれいに咲いていたのは一番西に位置する天神梅林や品種園のあたり。この辺りは平たんな場所になっているので、多くの梅が一気に見渡せ、とてもきれいでした。特に下が草になっているので、ピクニックをしてお弁当を食べている人もいました。かなりゆったりしたまるで地元の公園のようです。ここは市街地から遠く離れていることもあり、それほど混雑はしていませんでしたが、この日は平日。休日に来たらやっぱり人は多いんでしょうね。
梅は香りがあっていいですね。日本といえば桜が有名ですが、梅の方が美しい香りがあって個人的には好きです。梅も近くで見てみるといろんな色があるんですよね。花びらが5枚のものがスタンダードな梅ですが、花弁がたくさんある八重のものもとってもきれいです。
これだけでもかなり十分梅を見た気がしますが、月ヶ瀬梅林は実際かなり大きいです。渓谷沿いにずっと遊歩道が続き、遊歩道沿いや山の斜面にも多くの梅が植えられています。この遊歩道に多くの売店やレストランが期間限定でオープンしているので寄ってみてもいいのかも。もちろん梅に関するお土産も多く、梅干しを買って帰りました!ここで買うと結構安かった気がします。
真福寺
遊歩道から少し上がったところには真福寺があります。この寺に天神神社を造り、天神神社がまつる菅原道真の好きな梅を植えたことが、月ヶ瀬梅林の始まりと言われています。また、後醍醐天皇が笠置にいた際に一緒にいた姫は、600年ほど前に月ヶ瀬の村人に助けられたことで、染色の材料ともされる烏梅(梅を干したもの)の生産を教えたと言われ、月ヶ瀬はこの烏梅の生産でとても繁栄し、江戸時代には梅は10万本近くあったと言われています。現在名所と言われている梅林の多くは最近になって植えられたものが多いので、こういった歴史のあるものは珍しいですね。
一目八景
東の方まで行くと、ダム湖と山と梅が一気に見える一目八景と呼ばれる場所が遊歩道沿いにありました。ここから見ると、月ヶ瀬がかなり山の中にあるのが実感できます。月ヶ瀬の象徴的な場所でもあり、ここから見る景色はとてもきれいです。
月ヶ瀬梅林は関西随一とも言われますが、確かに間違いなくここは関西でトップ3には入ると思います。本当にきれいな場所でした。
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