柳生街道を歩く【滝坂の道+剣豪の道】
奈良市内のハイキングというと、春日原生林と山の辺の道が有名ですが、実はほかにも多くのトレイルがあります。その1つが柳生街道です。柳生街道は、奈良市内から剣豪の町である柳生まで続く約15kmの道であり、この道を柳生宗矩や柳生十兵衛など多くの剣豪が歩いたとして知られています。
柳生街道について
トレイルは奈良市内(新薬師寺の近く)から途中の円成寺まで9kmで3時間ほど。円成寺から柳生までが6kmで2時間ほど。円成寺まではバスもあるので、円成寺から歩く人も多いです。道中はきつい下りや登りはほとんどなく、奈良の美しい田園風景を楽しめる人気の道です。なお、柳生街道は柳生からさらに10kmほど続き、笠木まで伸びています。笠木までは柳生からさらに2時間ほど。
注意したいのは柳生からの帰り方です。柳生から奈良駅まではバスがあるのですが、本数がかなり少なく、最終のバスは5時。これを逃すと笠木駅まで歩かないといけなくなります。時間に不安な場合は、円成寺から歩くか、柳生から奈良まで歩くほうがいいのかも。
柳生街道を歩く
柳生街道・滝坂の道 [奈良 – 円成寺]
柳生街道の入り口は少しわかりにくいです。新薬師寺から東に行ったところで、ちょうど飛鳥中学校のところで春日原生林と別れます(春日原生林の道と途中で合流します)。 道を進むと、次第に森の中へと入っていきます。奈良市内は人が多かったですが、森へ入るとほんの数分でほとんど人がいなくなりました。ここには鹿もいません。この柳生街道は最初がかなりきつく、能登川沿いに坂道がずっと続きます。
首切り地蔵のあたりまで来ると、春日山遊歩道と合流します。ここのあたりまでは以前に春日山遊歩道を歩いたときに来ましたが、これ以降は初めて歩くところです。
しばらくすると森の中から出てきて、田園を歩きます。どこか山の辺の道を思い出すような道です。山と田んぼだけなんですが、とても日本らしいいい風景ですね。ここでは突然看板が出てきて小さな道に行くように指示したりするので、しっかりと看板を見逃さないようにしたいです。
そして、森を抜けると円成寺に到着しました。この円成寺は奈良市内からは少し遠いものの、寺自体は平安時代の創建でかなり古く、中には国宝の建物や仏像もあります。秋は紅葉がきれいで、多くの人が訪れます。ゆっくりと紅葉を見たかったのですが、時間がないのであまり長くいることはできなかったのが残念。ちょうど奈良方面からバスが来ましたが、ものすごく混んでそうでした・・・。
柳生街道・剣豪の道 [円成寺 – 柳生]
円成寺からの道もまたわかりにくいのですが、下の写真の真ん中の細い道を下り、林の中を行きます。
しばらく歩くと大柳生の町に出てきます。大柳生は柳生の1つ手前の集落で、本当に美しいところです。ただ、この大柳生のあたりから何度も曲がったりして道が本格的にややこしくなってきます。もちろん看板は立っているので、それを見逃さないようにしたいですが、それでもややこしいところがあります。
南溟寺を過ぎると、柳生街道はかえりばさ峠へと向かいます。この山を越えると柳生ですが、この峠が最後の難所。かなり坂がきついです。ハイキングをしていると、基本的に最後か最初に峠があるんですよね・・・。
山を下ると柳生が見えてくきました。結構大きな町かと思っていたが、どちららかというと村ですね。コンビニやスーパーなどは一切なく、あまり観光地化されていないようです。しかし、この町から柳生十兵衛ほか、多くの剣豪が生まれていったのだと考えると、やはり歴史ファンならぜひ訪れておきたいところですね!!
さて、ということで、奈良から歩いて6時間ほどで柳生に到着しました。この日は着いたらすでに夕方だったので、柳生を見て回ることはできませんでした。そのため、後日柳生に来て、さらにその後笠木まで歩きました。柳生も結構見て回るところが多いので、一日でハイキング+観光をしたいのなら、円成寺から柳生まで朝早くに歩き、そして柳生で観光とした方がいいのかも。
柳生から笠置へ
笠置駅に向かう途中、笠置寺を経由します。笠置寺は紅葉や桜の名所として知られるだけでなく、後醍醐天皇が捕縛された歴史的な場所として知らています。広い境内には巨石が転がる修行場もあり、独特な雰囲気を持つお寺です。この辺りでは最も有名なお寺の1つなので、時間があればぜひ行くべきお寺です。
笠置寺からは山道を下っていきます(車道もあります)。45分ぐらい下っていくと、駅が見えてきます。笠置は関西でも最も有名なキャンプ場としても知られ、奈良市内から結構離れた場所なのに結構人がいます。笠置駅からはJR関西本線で20分ほど乗って奈良駅に行くことができます。
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