奈良県

東海自然歩道 in 関西: 長谷寺~室生口大野

東海自然歩道も奈良盆地を離れ、再び結構な山中に入っていきます。山道はそれほど多くはないのですが、額井岳に沿って続く道はとてもきれいで、歩きやすい道です。

東海自然歩道を歩くin関西: 長谷寺~室生口大野

長谷寺へ

近鉄の駅を降りて長谷寺へと向かいます。もう長谷寺には何度来たかわからないほど来ました。

いくら長谷寺とはいえ、朝早く来ると人はほとんどいませんね。寺までは参道が続き、多くのお土産屋があります。途中で伊勢本街道と分岐します。伊勢本街道を歩いたのが懐かしいですね!!

なお、この辺りにはお土産屋が多くある割には、なぜかコンビニが一つもありません。今回の区間はコンビニが全くないのでご注意を。

初瀬街道と東海自然歩道の分岐点
ここを右に行くと初瀬街道・伊勢本街道。今回はまっすぐ進みます。

長谷寺から右へ、川に沿って初瀬ダムへと向かっていきます。ちなみにこの川は大和川。ずいぶん遠いところから流れてきているんですよね。

またこの辺りの山は与喜山暖林帯と呼ばれ、長谷寺の寺領として保護され、原生林が残されている貴重な山として、天然記念物に保護されている山です。

長谷寺
長谷寺。東海自然歩道は長谷寺の前を通ります。
与喜山暖林帯
右が与喜山暖林帯

そして、初瀬ダム。そしてその上にはダム湖のまほろば湖があります。堤高55mという巨大なダムで、近くに行くとその大きさに圧倒されてしまいます。

まほろばといえば、「住みやすいところ」という意味で、大和を指す言葉。でも、大和も残すところあと少しになってきました。

初瀬ダム
大きなダムだなぁ…!!
まほろば湖
まほろば湖。綺麗なところです。
まほろば湖沿いの道
湖沿いの道を進んでいきます。

長谷ダムから鳥見山公園

東海自然歩道はまほろば湖から、高龗神社を経由し山道へと入っていきます。

途中、高束城を経由しますが、小さな礎石以外に城と思われるようなものは何も残っていませんでした。じっくり散策すれば、土塁と堀切ぐらいは見つかりそうですが、あまり保存状態はよくなさそうな山城です。

だいぶ坂を上がっていきます。

高龗神社
高龗神社
鳥見山公園への石畳の道
石畳みたいになっている道です。
鳥見山公園への道
鳥見山公園に向けてだいぶ登っていきます。
高束城跡
高束城跡。眺望もあんまりよくない感じです。

鳥見山公園は鳥見山 (735m)の頂上付近に位置する高原の公園。つつじの名所としても知られています。

鳥見山は日本書紀にも登場し、神武天皇がこの鳥見山に神を祀り、上小野榛原(かみつおののはりはら)、下小野榛原(しもつおののはりはら)と名付けました。そして、この『榛原』(はいばら)こそがこの地域の名前の由来となっています。

鳥見山の山頂へは東海自然歩道からまだずいぶんと上る必要があるので、行くのは難しいかもしれませんが、鳥見山公園内には見どころもたくさんあります。

特に、鳥見山の展望台は見晴らしがとてもいい感じ。山に囲まれた宇陀の街並みを見ることができます。

鳥見山公園
少し藪っぽいところを行きます。
鳥見山霊畤
鳥見山霊畤(まつりのにわ)。神武天皇の顕彰碑です。
鳥見山公園
うーん、冬なので。すこし寂しい感じです。
鳥見山公園の展望台からの眺め
展望台からの景色はかなり綺麗です。

鳥見山公園から戒長寺

鳥見山公園からは山道を下っていき、青龍寺付近に出できます。

道が少しややこしいのですが、看板が沢山出ているので迷うことはなかったです。

鳥見山公園からの下り道
山を下っていきます。
鳥見山公園からの道
田舎道に出てきました。
青龍寺
青龍寺

青龍寺からは国道369号線を超え、東海自然歩道は額井岳沿いの道を歩いていきます。

額井岳はこの辺りで一番大きい山で、別名は『大和富士』。822mもある大きな山です。

残念ながら、東海自然歩道はそんな額井岳の前を通過するだけなんですよね。実際に登るとなるとかなりきついんでしょうか。とはいえ、東海自然歩道もすでに標高が500mほどの所を通過しているようなので、歩いて1時間程度で山頂に到着するようです。これは絶対後日戻ってきたいと思います!!

額井岳
額井岳。本当に大きな山です。
東吉野村の看板
東吉野村はここからまだまだ遠いんですが、なんでこんなところに看板があるんでしょうね。
十八神社
十八神社
山部赤人の墓
山部赤人の墓も。万葉集の歌人ですが、わからないことも多いようですが。

戒長寺までは額井岳を左手に見ながら、小さな道を進んでいきます。

山道ではないんですが、本当に綺麗な道です。

東海自然歩道の田舎の道
きれいな田舎の道です。
額井岳
振り返って見た額井岳。きれいですね。
戒長寺
戒長寺。大きなイチョウの木で有名なお寺です。

戒長寺から龍鎮渓谷

戒長寺を過ぎると、東海自然歩道は室生湖の方へと下っていきます。ここからはなかなかきつい下り坂。山の麓まで一気に下っていきます。

麓には葛神社があります、。

葛神社は倭姫が天照大神を祀るべき場所を探していた時に、仮に天照大神を祀っていた、いわゆる『元伊勢』の1つとして知られています。宇陀には神武天皇とか倭姫とか古事記にまつわる場所が多くていいですね!!

室生湖への道
だいぶ降りてきました。
葛神社
葛神社
篠畑神社
篠畑神社。『元伊勢』の一つ。神明造になっていますね!!葛神社の近くにあります。

ここから近鉄の高架をくぐって、室生湖へ。室生湖は室生ダムのダム湖。

室生湖まで来ると、湖沿いにひたすら歩いていく感じ。もうゴールが近いような気がしますが、実は湖がかなり大きいので、室生口大野駅まではあと1時間ほどかかります。

釣りをしている人も多く、人気の釣り場のようですね。ダムでも釣りをしていいところと、してはいけないところがあるみたいです。しかし、どんな魚が釣れるんでしょう。ブラックバスかな??

室生湖
室生湖
室生湖にかかる吊り橋
この橋は通行止めでした。
室生湖沿いの道
釣りをしている人が多いので、結構人通りがあります。
室生湖
本当に大きな湖です。

室生湖も東端まで来ると龍鎮渓谷があります。ここは赤目二十八滝のような渓谷になっており、なんとも美しいところです。

東海自然歩道はこの渓谷内を通過しているわけではないのですが、せっかくなので立ち寄ってみることをお勧めします。

地図的にはおそらくこの龍鎮渓谷を奥まで行くと、室生寺のあたりにですようですが、正規の東海自然歩道ルートではなく、ルートそのものも結構危険なようですね。

龍鎮渓谷
東海自然歩道はここを素通りする感じなんですが、無料なのでちょっと立ち寄ってみてもいいのかも。
龍鎮渓谷
赤目みたい!!
龍鎮渓谷の滝
綺麗な滝です。

龍鎮渓谷から室生口大野

龍鎮渓谷を過ぎると室生口大野はもうすぐ。室生湖の東端には室生ダムがあります。長谷寺の近くで見た長谷ダムほどではないですが、かなりの大きさです。

東海自然歩道は、室生川沿いに室生寺へと向かっていきます。今日は時間的にも室生寺まで行くのは厳しいので、室生寺口大野駅へ向かいます。駅はここから室生ダムからすぐのところにあります。

室生ダム
室生ダム。
室生寺へと続く東海自然歩道
東海自然歩道はここをまっすぐ進んでいく感じです。

長谷寺を出て6時間。やっと室生口大野駅に到着です。

室生寺まで行きたかった気がしますが、室生寺まではここからさらに1時間。室生寺からのバスがあまりないことを考えると、時間的に厳しかったです。

室生口大野駅
室生口大野駅。電車も頻繁に決ます。

東海自然歩道は室生寺をすぎると、とうとう三重!!このトレイルは本当に長いですね。でも、あとまだ東京までは500km以上はあるでしょうね。楽しみがあるのは本当にいいことですよね!!

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