施福寺【西国三十三観音の難所】
西国三十三観音のお寺は今ではその多くがアクセスしやすいところにあるのですが、中でも最も難所と言われるのが、和泉の山奥にある4番目の札所施福寺です。施福寺は槇尾山の山中に位置しており、バスを降りてから30分近く山道を上がらなければいけませんが、とても美しいお寺です。
施福寺まで歩く
まずは南海本線の泉大津駅からバスに乗り、槇尾中学校前にて下車。さらにそこから、和泉市のコミュニティーバス、オレンジバスに乗り、終点の槇尾山で下車してようやく参道です。
そして槇尾山で下車後は、本堂まで1kmの山道をおよそ30分ほど歩いていきます。西国33か所の多くのお寺は山の上にあるんですが、どこも実は車で行けるところばかり。しかし、施福寺だけは車で行くことはできません。そんなこともあって施福寺は西国観音の中で最難所と呼ばれています。
ただ、山道を歩くといえば、やっぱり真の最難関は観音正寺か上醍醐と思うのですが。
施福寺へ
楼門から歩いて30分ほどで本堂に到着です。施福寺は三十三箇所のうちでもかなり小ぶりな方ですが、巡礼者と思われる人たちが多く来ていました。
施福寺は三十三箇所のうちでもかなり古いお寺で、天皇の病気平癒のために播磨の僧の行満が弥勒菩薩を祀ったのが始まりとされています。古くから山岳修行の地として、一時期には3000人もの僧が住む非常に大きなお寺であり、空海が施福寺に住む勤操を訪ねてきて、施福寺で得度したとも言われています。
そういえば、この施福寺は45km続く山道『ダイヤモンドトレール』の終点でもあり、以前歩いた時にここに来ました。その時は疲れていて参拝できませんでしたが… ちなみにダイヤモンドトレールはここで終わりですが、ここからさらに泉州自然歩道が60kmほど岬町まで続きます。
施福寺の本尊は小ぶりですが、こんな山の上にお寺があるのはとても不思議ですね。どうやって作ったんだろうって思ってしまいます。施福寺の本尊は弥勒菩薩で6世紀ごろに作られたとされています。本尊は観音様ではないんですよね。
拝観料を払うと払うと本堂に入ることができますが、本尊の弥勒菩薩の右に文殊菩薩、左側に十一面観音がおり、この十一面観音こそ西国巡礼の観音様。西国観音霊場の中で観音様を見ることができるのは珍しいですね!!さらに花山天皇が奉納した足の裏を見せて座る馬頭観音や方違観音など珍しい仏像が多くあります。せっかく来たんだから見ていくのがベストでしょう!!
施福寺のアクセス情報
住所 |
大阪府和泉市槇尾山町136
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サイト |
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行きかた |
泉大津、和泉府中、和泉中央のそれぞれの駅から南海バス槇尾山口行に乗り、槇尾中学校前下車。そこから和泉市オレンジバスでさらに20分に乗り、終点の槇尾山まで。さらにそこから山道を上がって30分。 ※オレンジバスの便数はかなり少ないので、和泉市のウェブサイトで確認が必要です。 |
拝観時間 |
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拝観料 |
無料。ただし、堂内は500円が必要です。
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そのほか |
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