京都府

深泥池【京都の心霊スポット?】

京都の池というと、巨椋池そして深泥池でしょう。京都を代表する池だった巨椋池は今では埋め立てられてしまったものの、深泥池は今でも存在し、京都の心霊スポットとして知られるだけでなく、多様な植物や昆虫、野鳥の棲みかとなっています。

深泥池

深泥池は地下鉄北山駅から北に歩いて10分程度のところにあります。途中、住宅地を抜けて歩いていき、その突き当りに池があるって感じです。周囲は1.5kmほど。そんなに大きな池ではありません。

関西にはため池が多く、そういった池は柵に囲まれていて、近づけなかったりするんですが、深泥池は柵に囲まれていもいません。結構ひっそりとしたところで、なんとも独特な雰囲気があります。

深泥池。山に囲まれています。
柵で囲まれていないので、水の中がよく見えます。

この池は約10万年前から存在することが知られており、多くの文学作品にも登場します。京都の人にはとっても馴染みがある池なんですよね。

でも、池というより、沼ですね。

心霊スポットとしての深泥池

深泥池というと今では心霊スポットとして知られています。そして、こんな伝説が伝わります。

『昔、雨が降っている京都の町中で一人の女の人がタクシーに乗り込んできた。その女は深泥池まで行くように言った。こんな時間に深泥池までなんで行くんだろうかとドライバーは不思議に思ったが、深泥池まで向かうことにした。

静まりかえる車内。ある時、ドライバーがバックミラーで後部座席を確認してみた。するとそこにはさっきまで乗っていたはずの女の姿が消えていた。周囲を見渡すと誰もいない。不思議に思ったタクシー運転手がシートを確認してみると、そこにはびっしょりと濡れた髪だけが残されていた。』

夜の深泥池。車の光で水面に何か見えたりすることがあるんでしょうか。

京都の人ならとても良く知っている都市伝説の1つで、京都駅から夜にタクシーで深泥池までというと断られるなんて噂も。

深泥池とさまざまな生物

心霊スポットとして有名な深泥池ですが、実は様々な生物がすむことで知られており、昭和2年から国の天然記念物として指定されています。

 

池の周囲に柵があることもないので、水面に近づくことができるのですが、中には水草や生き物をたくさん見ることができます。

特に深泥池と言えば、ジュンサイが有名なんですよね。澄まし汁によく入っている野菜です。京ぬるっとしていて、お箸で少しつかみにくいので、都ではつかみどころのない人を表すのにジュンサイのような人といったりもします。ちなみにジュンサイの花が池の一面に見られるのは、初夏から秋にかけてです。

池の中を覗いてみると、たくさんの植物があるのがわかります。
アカガエル。他にも60種類以上のトンボが棲んでいます。

そして、池をよく見てみると真ん中には島があります。実は、この島は浮島になっています。つまり、地面には接しておらず、浮いているんですよね。深泥池では長い歴史の中で枯死した植物が水面に堆積し、それが浮島になったとされています。

そして、実はこの浮島こそ深泥池の本当の魅力で、浮島には多くの生物がおり、ミツガシワやカキツバタなど、季節に応じて様々な植物を見ることができます。

ただ、浮島に上陸することはできず、遠目に見るだけ。池の周りをまわる遊歩道からだと少しよく見えますが、それでも双眼鏡がないと厳しいのかも。

鹿よけのゲートを開けると、奥へ行く道があります。
どんどん奥へ
木が生えているのが浮島部分。もっと近づいて見てみたいのですが…

 

 

遊歩道は途中歩きにくいところもあったりするのですが、10分ほど行くと突き当り。一周することはできないみたい。道を表す看板もないのが、これまた少し不気味です。

魚なんかもかなりいそうですが、さすがに釣りは禁止です。
突き当りまで来ると、うっそうとした森。迷いそうで怖いですね。

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