熊野速玉大社とごとびき岩【熊野三山】
熊野三山の1つ、熊野速玉大社はくろしおの終点となる新宮にある神社です。境内はもちろんのこと、ごとびき岩など見どころが多い神社です。
熊野速玉大社
熊野速玉大社は新宮駅から歩いて15分ほどの場所にあります。意外と住宅地の中にあったりします。
熊野本宮や那智大社に比べると、人は少なめ。そんなに観光地化もされていません。
社殿もそれほど大きいものではありませんが、境内に入るとどこか神聖な空気を感じます。
熊野速玉大社は神倉神社(ごとびき岩の神社)で祀られていた熊野の神々に対して、12代景行天皇の時代に社殿を立てて祀ったのが始まりと言われています。
熊野三山の一つとして、平安時代には特に人気の神社となりました。
熊野速玉大社には5棟の社殿が並び、全て合わせると十二の神が祀られています。主祭神となるのは熊野速玉大神と熊野夫須美大神。熊野速玉大神は伊邪那岐、熊野夫須美大神は伊邪那美と同一視されています。
朱色の社殿と青空とのコントラストがなんとも美しいですね。 現在建てられた社殿はかなり新しく1967年のもの。以前のものは、花火が原因で全焼してしまったようです。
神倉神社
神倉神社は熊野速玉大社から歩いて少し離れたか、神倉山の頂上付近にあります。
熊野権現(熊野の神々)は最初に神倉山に降臨したと言われており、熊野速玉大社の起源ともいえるような場所です。この神倉神社は『旧宮』と呼ばれ、速玉大社は『新宮』と呼ばれます。新宮という名前はここから来ているんですね。
神倉山はわずか100m程度の小さな山ですが、500段を超える石段で、途中までは傾斜がかなりきつめ。
石段自体も不揃いなので、なんとも登りにくいです。歩き始めて10分程度で神倉神社に到着します。
神倉山の頂上にあるのが、ごとびき岩。今にも落ちそうな感じの岩です。
ごとびきとは方言でひきがえるの意味なんだそうですが、確かにカエルを下から見上げたような感じ。でも、大きさ的にはカエルというよりも、クジラでしょう。太古の昔の日本人はこういった自然物に霊的な力を感じ、祀ってきました。
振り返ってみると、ごとびき岩から見える熊野灘は本当に綺麗です。
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