観心寺【奥河内の名刹】
奥河内と言えば金剛山が有名ですが、そんな金剛山の麓はあの有名な楠木正成の出身地であり、その正成が幼年期に過ごしたと言われる観心寺は奥河内の代表的なお寺です。
特に秋の紅葉は本当に素晴らしいんですよね!!
観心寺
観心寺は金剛山の麓にあるお寺。河内長野の駅から金剛山へ向かうバスに乗って20分ほど行くと観心寺です。秋に行くと紅葉がきれいで近くの延命寺と合わせてとても有名です(延命寺までは林道を歩いて20分ぐらいで行けます)。
そんな観心寺ですが、歴史はかなり古いんですよね。
観心寺は701年役行者によって山岳修行の場所として建てられ、後に高野山に近かったこともあり、真言宗の拠点として寺は大いに繁栄しました。
空海もこの寺に立ち寄り自身で如意輪観音を作って安置しました。さらに、空海の一番弟子でもあり甥でもある実恵はこの寺を巨大なお寺にしました。
観心寺は日本で唯一、北斗七星を祀っているんですよね。
もともと中国で学んだ空海が道教において信仰されている北斗七星を勧進したものだと言われています。寺内には7つの星塚があり、それらを参拝することで厄除けになると言われています。
参拝の順番は金堂から先に参り、貪狼星(とんちんしょう)から破軍星(はぐんしょう)まで北斗七星を一巡、そして最後に境内の真ん中にある訶梨帝母天堂(かりていもてんどう)に参拝することになっています。
紅葉を眺めながらめぐってみるとあっという間に全部行くことができました。
観心寺・金堂
さて、入り口から続く階段を上がると、金堂があります。観心寺の本堂となっている金堂は大阪でも数少ない国宝の建築物です。
後醍醐天皇の命で楠木正成が建てたと言われ、日本古来の仏堂建築様式である和様を基調としながらも禅宗様や大仏様の造りも見ることができ、折衷様として代表とされる建物です。
大阪には国宝の建物が数えるほどしかないのですが、観心寺の金堂はその1つなんですよね!!
金堂のご本尊は平安時代に空海が作った如意輪観音像。日本の三大如意輪観音像として名高く、これもまた国宝です。保存状態も非常に良かったようで、まだ着色が残っているのもすばらしいです。
残念ながら、如意輪観音像は毎年4/17, 18のみであり、普段は見ることができません。仏像好きなので、一度は見に来たいですね!!
国宝の横には建掛塔があります。三重塔にするはずでしたが、正成はこの塔を作っている途中に亡くなり、今では一層だけ。まだ正成の帰りを待ち続けているみたいですね。
楠正成と観心寺
観心寺と言えば、あの楠木正成が幼少期を過ごしたお寺でもあるんですよね。
正成は地元の悪党(鎌倉幕府に属さない武士団のこと)でしたが、この寺で学習し、教養のある武士になりました。その後、正成は後醍醐天皇に尽くし、鎌倉幕府を倒しますが、足利尊氏らの裏切りもあって、神戸の湊川で亡くなりました。
そんな正成ですが、湊川で足利尊氏に敗北した後、尊氏は正成の首を丁重に河内へ送り返したと言われており、境内には正成の首塚もあります。
観心寺のアクセス情報
住所 |
大阪府河内長野市寺元475
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行き方 |
南海高野線または近鉄長野線河内長野駅からバスで20分。バスの本数は頻繁にあります。
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拝観時間 |
9:00~17:00
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拝観料 |
300円
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そのほか |
紅葉で有名な延命寺が近くにあります。延命寺までは歩いて30分ぐらいです。 |
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