兵庫県

余部鉄橋【山陰本線】

大阪から福知山へ、さらに鳥取方面へ山陰線を乗り継いでいくと、兵庫県と鳥取県の県境には日本で一番有名な鉄橋があります。それが余部鉄橋です。

余部鉄橋

余部鉄橋とは?

余部鉄橋が架かるのは、兵庫県香美町。ずいぶん田舎ですが、日本海の景色がとても美しい所です。

余部鉄橋がかけられたのは1912年。当時、山陰本線を鳥取県から延伸させる計画が行われていました。この辺りは山が海のすぐ近くまで迫っており、長いトンネルをかけるのが不可能だったこともあり、山の上に鉄橋を架けることになりました。

アメリカから鉄橋の部品を輸入し、高さ40m、長さは300mもある大きな鉄橋が完成しました。

余部鉄橋
余部鉄橋(右)。山と海がとても近いです。

余部鉄橋と言えば、忘れてはいけないのが転落事故。

1986年に余部鉄橋から回送中の電車が突風にあおられて、下に転落し、列車は下の工場を直撃しました。車掌と工場の人6人が亡くなりました。

当時は25mの風が吹いていたにも関わらず、列車はそのまま運行を続け、悲惨な事故につながりました。

この後、通行制限はずいぶんと厳しくなり、運休が多くなったことなどから、橋は2010年にはコンクリート橋に架け替えられ、今では鉄橋は使われていません。

余部鉄橋の供養塔
鉄橋の下には事故の犠牲者を供養するために、観音様がいます。

余部鉄橋

余部鉄橋は山陰本線餘部駅と鎧駅の間にある橋で、餘部駅を降りてすぐの場所にあります。

橋の名前は余部鉄橋ですが、最寄り駅は餘部です。ややこしいですが、同じ兵庫県にある姫新線の余部駅ではないので注意が必要です。 

餘部駅からの眺め
餘部駅。日本海もきれいに見えます。
旧余部鉄橋用の線路
もともと使っていた鉄橋用の線路は歩けるようになっています。

駅には展望台もあり、日本海を背景に橋を渡る電車の写真をとることができます。

とはいえ、ここには電車も本数は少ないし、特急はほぼ来ませんからね… 結構運ですね。

余部鉄橋を渡る普通電車
ここらへんの電車は1両か2両です。

餘部駅は普通電車しか止まらず、電車で来るとなかなか大変ですね。駅には電車を利用しない人でも無料で入れるので、車で来る人のほうが多いのかもと思いました。

昔は山を登ってホームまであがりましたが、今ではエレベーターまであります。この辺りの山陰本線の駅はどれも小屋(?)みたいな駅が多いので、信じられないほど立派な駅舎です。

次の電車までおそらくかなりの時間があるので、付近を歩いてみました。遠くからみた餘部鉄橋もなかなか大きいですよ。近くには道の駅もあったりして、レストランもありました。

余部鉄橋の旧橋桁
赤いのが旧余部鉄橋の橋桁。
余部鉄橋
高いだけじゃなくて、結構長いんですよね!
余部の町並み
余部駅のすぐ近く。かなり山の中ですが、日本海もすぐここです。

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