宇治茶【お茶と言えば】
京都から電車で15分ほど乗ったところにある宇治は、国宝の平等院や源氏物語の宇治十帖だとかで有名で本当に魅力あふれるところなんですが、やっぱり宇治と言えば、宇治茶ですね。宇治に並ぶところは西日本にはないほど有名なお茶の産地で、やっぱり宇治に行くと宇治茶が飲みたくなります。
宇治茶とは? 宇治茶の歴史
宇治茶と言えば、静岡茶や狭山茶と並ぶ日本三大茶の1つですね。しかし、意外と知らないのが宇治茶の定義。宇治茶と言うのは、京都、奈良、三重、滋賀の茶葉を京都府内の行茶が京都で加工したものと定められています。宇治は奈良、滋賀、三重に近いこともあり、宇治市内の茶葉を使わないといけないとかではないんですよね。
そんな宇治茶の始まりですが、起源は鎌倉時代。栄西が宋より持ち帰ったお茶でした。栄西はこのお茶を京都の栂尾にある高山寺の明恵に送り、明恵がお茶の栽培を始めました。いくつかは宇治のような栂尾以外の場所にも持ち込まれ栽培されたようですが、この時は栂尾のものこそが本茶で、他のものは非茶とされ、栂尾のものが最もいいものと考えられてきました。
室町時代になると、宇治で栽培されたお茶は、茶葉を覆いの下で栽培する覆下栽培がおこなわれるようになってからは宇治茶がおいしいと一気に評判になりました。室町時代や戦国時代にお茶(抹茶)が流行したことから、宇治はお茶の産地として有名になりました。
さらに江戸時代の中期には宇治田原の永谷宗円が茶葉を急須に入れて飲む『青製煎茶法』を考案。それまでのお茶は抹茶のように立てて飲むか、または庶民では茶色がかった質の悪いお茶を飲んでいました。
しかし、新芽を使い、さらには蒸した後に茶葉を揉むという工程を取り入れたことで、色が鮮やかで味もいい緑茶を庶民でも簡単にたのしむことができるようになりました。
また明治の初めには緑茶をさらにグレードアップした玉露の開発にも成功し、宇治茶は日本茶の産地として不動の地位を確立していきました。
宇治茶を楽しむ
宇治
宇治でお茶を楽しむなら、宇治市内がまずはおすすめ。宇治市内にはお茶が楽しめる喫茶店がたくさんあり、お茶の葉を買うことができるところも多いです。
江戸時代に入って宇治茶が有名になるにつれて、宇治の茶師たちが現在の宇治橋通り商店街付近に屋敷などを構えるようになりました。今でもわずかですが、昔の雰囲気が残っており、この宇治橋通り商店街にある喫茶店は人気のところが多いです。
特にここで試したいのが煎茶の玉露。宇治茶と言えば玉露なんですよね。玉露は薄い黄金色をしていて、ほんのりとした甘みと爽やかな感じが何ともいいですね。抹茶よりは少し安いです。
そしてお茶といえばもちろん、抹茶。抹茶は碾茶と呼ばれる葉っぱを粉末にしたもので、緑茶とは全く違った工程を経て抹茶になるんですよね。見た目もいわゆる煎茶とは全然違います。
やっぱりお茶を楽しむなら抹茶でしょうか。味そして香りともに素晴らしく、さらには茶器にも美しいです。一杯飲んだだけで日本らしさが味わえるような感じがします。
宇治にはお茶のお店がたくさんあるので、抹茶のスイーツなどが楽しめるのもいいですね!!
上狛
さらに、楽しみたい人にとっては上狛もおすすめです。大和街道にある上狛は近くを流れる木津川の水運もいいこともあり、江戸時代の終わりから明治にかけて100軒以上の茶問屋が立ち並びました。
宇治で採れた茶葉はこの上狛に集められ、その後、木津川を通って大阪そして神戸へと送られ、海外へと輸出されました。
今でも約30件の茶問屋が営業しており、あの有名な伊右衛門を作る福寿園の本店も実はこの上狛にあったりします。
ただ、宇治市内のように、喫茶店のようになっているところがほとんどなかったのが残念。
宇治田原・和束
宇治を歩いてみると、それほど茶畑を見ることはほとんどないような気になってしまいます。というのも、実際は宇治茶の多くは宇治田原や和束で生産されています。この2つの町は宇治からのアクセスがあまりよくないのが残念。
鷲峰山をはさんで北には宇治田原があり、煎茶の発祥地として知られています。また、山の南には和束があり、近年では外国人観光客にもとっても人気です。
本当に、どちらの町も歩いてみると驚くほど多くの茶畑があります。
宇治 ほか
住所 |
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ウェブサイト |
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行きかた |
宇治: JR奈良線 京都駅から15分、京阪電車宇治線 淀屋橋から60分 上狛: JR奈良線 京都駅から30分 宇治田原: 宇治駅から京都京阪バスで30分 |
時間 |
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入場料 |
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お勧め度 |
☆☆☆☆ (是非行きたい!) 関西に来たら宇治茶は試しておきたいですね。宇治茶の玉露、そしてお抹茶と2軒行くのがおすすめです。 |
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