勝鬘院・愛染堂【愛染さん】

上町台地には多くの神社仏閣がありますが、中でも大阪の三大夏祭りの1つである『愛染祭』で知られるのが勝鬘院・愛染堂です。

勝鬘院・愛染堂

勝鬘院・愛染堂の歴史は古く、593年聖徳太子によって建てられたと言われています。聖徳太子というと、すぐ近くの四天王寺を建てましたが、実はその時に四天王寺を守護する七宮や四天王寺が運営する社会福祉施設である四箇院も作りましした。

その四箇院の1つである施薬院がこの勝鬘院・愛染堂のルーツといわれています。この施薬院では聖徳太子が勝鬘経の講義を行っていたことや勝鬘経に記されているシュリ―マーラー夫人が祀られているので、勝鬘院と呼ばれるようになりました。また、愛染明王を祀る愛染堂が特に有名になっていったので、大阪では『愛染さん』として親しまれています。

メインの通りから少し入ったところにあります。

門を入るとすぐに本堂です。小さなお寺ですが、なかなか立派なお堂が建っています。

本尊は愛染明王で、縁結びにご利益があると言われています。普段は公開されておらず、愛染祭の日(6/30~7/2)やお正月にのみ公開されます。

愛染祭の時に見たのですが、明王はなんとも力強い感じの雰囲気があります。

愛染堂。なんとも立派な建物です。

ここのお参りの仕方はほかのところはかなりユニークで、賽銭箱の近くにある紙にお願いごとを書き、その紙を両手で抑えて、鼻よりも高く持ち上げ、愛染明王の御真言である「うん しっち そわか」と7回唱えます。

愛染の霊水
ノウゼンカズラが桂の木に巻き付いています。

大阪市最古の木造建築

そして中でも、勝鬘院・愛染堂のなかでも見落とせないのが本堂の裏にある多宝塔。

秀吉がこの塔を1597年に建築してからは今まで燃えずにずっと残っています。大阪の陣でも第二次世界大戦でも、大阪で複数回あった大きな火事でも燃えていないのはこの塔ぐらいしかなく、大阪市で最も古い木造建築となっています。

勝鬘院・愛染堂の多宝塔
本堂の裏にあります。この辺りでは最も立派な多宝塔です。

多宝塔は普段は扉を固く閉ざしているのですが、毎年愛染祭の日にだけ中を見ることができます。中は…なかなか迫力あるものですよ!!愛染祭は諸事情より大きく縮小してしまいましたが、大阪の3大夏祭りなので、是非来ることをお勧めします。

愛染祭。大阪の夏は愛染祭で始まります。

愛染院・勝鬘堂

住所

大阪府天王寺区夕陽丘町 5-36

 

行き方

大阪メトロ谷町線夕陽丘駅より4番出口をでて谷町筋を渡り、大阪星光学院横の道を入ってすぐ。

 

拝観時間

9:00~16:30

 

拝観料

無料

 

そのほか

お時間に余裕がある場合は難波や上本町の駅から、上町台地沿いに歩くと大阪の歴史が感じられていいですよ! 夕陽丘という名前の通り、周囲は昔は夕日がきれいなスポットでした。

 

 

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