難波神社【御堂筋の神社】

大阪は中心といえば、今の本町のあたり。昔の船場です。船場は四方を川に囲まれ、多くの商家が集まっていました。そんな街中で人気だった神社の1つが難波神社です。

難波神社

4世紀頃に反正天皇が父の仁徳天皇を偲んで建立された神社で、もともとはここからかなり離れた松原の柴籬宮にありました。この地に移転したのは、16世紀に秀吉が大阪城を築城した際です。

なお、難波神社という名前ではありますが、難波駅の近くにあるわけではなく、最寄り駅は本町駅。本町駅からは御堂筋を下ればすぐです。

近くには御霊神社や坐摩神社など有名な神社も多くあります。

難波神社。御堂筋沿いにあります。

昔は広大な神社だったそうですが、今ではかなり縮小してしまいました。とはいうものの、ここが大阪のど真ん中ということを考えたら、決して小さな神社ではありません。都会の真ん中ということもあって、とても人気の神社です。

本殿。モダンな感じですね。主祭神は仁徳天皇です。
ご神木。樹齢400年程度で、大阪市内では最も木です。

以前ここを偶然通りかかったときに、氷室祭をやっていたのがいい思い出です。毎年7/20,7/21に行われる難波神社の夏祭りです。

氷室祭。出店もたくさん出ていました。
氷室祭ではかちわり氷が授与されます。これをたべると夏負けしないんだとか。

この神社では特に花しょうぶがきれいに咲くことが有名です。だから神紋も花しょうぶなんでしょうね。

なかなかかっこいい神紋ですね。

博労稲荷神社

この神社で有名な摂社が博労稲荷神社。本殿のすぐ隣にある神社です。商売や五穀豊穣の神様として知られる稲荷神社ですが、この船場という商都で多くの信仰を集めたようです。

そもそもこの博労稲荷神社があまりにも有名だったため、難波神社全体が稲荷社という呼ばれていたくらいでした。

博労稲荷神社

ちなみに、大阪といえば文楽。その文楽ですが、昔は浄瑠璃と呼ばれていました。残念ながら、近松門左衛門の成功からはどんどん人気がなくなっていってしまいました。そんな浄瑠璃は淡路島出身の二代目植村文楽軒が1811年にこの博労稲荷神社の境内に文楽の小屋を建てたことで『文楽軒の芝居』と親しまれ、再び人気なりました。人形浄瑠璃が文楽と呼ばれるのは、この文楽軒が由来です。

大阪では神社ではモノマネ芸人や落語をはじめ様々な芸能の公演が行われていて、多くの町人が楽しんでいたんですよね。やっぱり大阪は町人たちが作り上げた文化の街っていう気がしますよね。

文楽座跡の碑

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