伊勢本街道を歩く11: 横野~多気

伊勢本街道を歩いてもう三重県。大阪からはずいぶん来た気がします。今回は横野から歩いて多気駅へと向かいます。伊勢本街道は横野からは舗装された道となりますが、道沿いには三重県の美しい田舎の景色が広がり、見どころがとても多い区間です。

※伊勢本街道の全行程の記録はこちら

伊勢本街道 11: 横野~多気

横野から大石

松阪駅からバスに乗り30分。柿野でバスを降ります。前には国道166号線が走ります。この横野の辺りは和歌山方面からくる和歌山街道と伊勢本街道の合流地点であり、昔は賑わったところだと言われています。

また、国道に沿って櫛田川が流れていますが、今日はこの櫛田川沿いに約20km歩き、参宮線と紀勢本線の合流地点である多気駅までを歩きます。櫛田川は高見山を源流とする川で、この辺りはまだまだ上流なので川の水はとてもきれいです。

国道166号線は歩道がないので、少し危ないです。
佐野家住宅。元々薬局で100年前の建物だそうです。

しばらく行くと、深野です。深野は和紙でも有名ですが、実はあの日本三大和牛である松阪牛の発祥の地ともされており、伊勢本街道から10分ほど北に逸れて深野の集落に行くと、松阪牛発祥の地の看板がありました。

また、さらにそこから30分ほど北に行けば、日本の棚田100選にも選ばれた『深野のだんだん田』もあるのですが、そこまでは時間の都合上行くことができませんでした。かなり絶景だお思われますが、坂の上なので結構行くのは難しいかもしれません。

松阪牛発祥の地 
松阪牛発祥の地。今年こそはおいしい松阪牛が食べられますように!!
国道166号線
まだ結構山の上って感じがしますね。
この辺りでは伊勢茶の栽培もやっています。

大石から津留の渡しへ

もともとこの大石の辺りは今はなくなってしまった三重電鉄の終点である大石駅があったところです。集落の中心には大石不動院があり、初夏には国の天然記念物であるムカデランが多く咲くところとして有名です。残念ながら冬に訪れているので、特に何もありませんでしたが…

また、大石のあたりまで来ると櫛田川が本当にきれいで、この辺りは香肌峡と呼ばれる渓谷になっています。実はちょうどこの辺りを中央構造線が通り、南北に明確に地質が別れていることでも知られているんですね。

大石宿の町並み
大石宿の庚申堂。ここは和歌山街道も伊勢本街道も通ります。
大石不動院
大石不動院。結構大きなお寺です。
香肌峡
香肌峡。川の中には巨岩が多いですね。
旧大石駅
大石バス停。駅舎がまだ少し残っています。

大石まで来ると大きめのスーパーやコンビニなどもあり、どことなく市街地が近づいて生きている感じがしてきました。白猪山を左手に見ながら、伊勢本街道はどんどん東へと進んでいきます。ちょうど大石のあたりで国道166号線と別れ、和歌山街道とも大石で分岐します。

白猪山
白猪山(920m)。
このあたりは峠みたいな感じですね。
山歩きもですが、田舎歩きもなかなか楽しいです。

津留の渡しから相可へ

しばらく行くと津留の渡しを越えます、ここは宮川の渡しとともに、難所と言われました。今では宮川と比べるとものすごく小さな川ですが、昔は大きな川だったんでしょうね。この川を渡れば多気町です。そこからは伊勢自動車道のトンネルを通り、櫛田川沿いをまた歩きます。

伊勢三郎物見の松を過ぎると、伊勢神宮までは長い平野部を歩きます。田が広がり、伊勢の田舎らしい雰囲気をとても味わうことができます。

津留の渡し
津留の渡し。昔はここもなかなか急流だったんでしょうね。
街道らしいまーっすぐな道です。交通量はほとんどありません。
伊勢三郎物みの松
伊勢三郎物みの松。源義経の家臣、伊勢三郎はこの松に上って敵の軍勢をみたのだとか。
振り返ってみると、あの山々をこえてきた感じです

伊勢本街道を歩いていると、ビーフロードと交差するところで2-3分北に逸れると三疋田のコスモス畑がありました。地元の人が作っているコスモス畑のようですね。コスモスとヒマワリも咲いていますが、この本数で無料なのがまたすごい。ほとんど人がいませんでしたが、おそらくこれから人気になるんでしょうね。

三疋田のコスモス畑
すごい量のコスモスです。
三疋田のコスモス畑
ヒマワリもあります。
三疋田のコスモス畑
きれいだなぁ!!

さて、コスモス畑で一時間ほど時間を食ってしまいましたが、街道に戻って先を急ぎます。この街道には見どころが多いので、ついつい寄り道してしまいますが、昔の人もこうやってきっといろんなところに寄り道しながら伊勢に向かったんでしょう。もうすぐ相可です!!

歯痛のためのお地蔵さん。昔も虫歯は命を脅かす病気でしたからね。
伊勢灯篭
四疋田の巨大な伊勢灯篭。1845製です。

相可

もう相可まで来ました。この相可は宿場町としてはやったところで、沿道には多くもの見どころがあります。そして、もちろん相可といえば、『まつかさ餅』なのですが、残念ながら閉まっていました。せっかくなので、もう一つの相可名物鮎の甘露煮を『うおすけ』で買いました。とてもおいしかったです!!

 

まつかさ餅
まつかさ餅。閉まっているなんてかなりのショックでした。
鮎の甘露煮
『うおすけ』の鮎の甘露煮。これがまたおいしい!!
この三叉路の辺りは昔札立場でした。

なお、相可から櫛田川を挟んで対岸の町は射和。この射和は伊勢白粉で財を成した伊勢商人たちの豪邸が建ち並び、歴史的な街並みが残るところです。相可から歩いてすぐのところなので、時間があれば行ってみるといいのかも。

射和の町並み

相可から多気へ

相可の町の近くにはJR紀勢本線の相可駅があるのですが、電車が2時間に1本程度しか来ないので、多気駅まであと3キロほど歩くことをお勧めします。多気駅まで行くと、伊勢方面からくる参宮線の電車があるので、1時間に1本から2本程度来るようになります。多気からは松阪までは約10分程度です。

残念ながらこの辺りに見どころはあまりないのですが、田畑が本当にきれいです。

ずーっと向こうまで続く田です。
ワイドビュー南紀
夕日を受けて走るワイドビュー南紀。もうすぐ新型になるんでしたっけ。
きれいだなぁ…

伊勢本街道は多気駅の前を通らないのですが、「東池上」とあるコミュニティーバスのバス停から伊勢本街道を北に逸れ、県道119号線を10分ほど上っていくと、多気駅に行くことができます。多気駅から松坂までは3駅ほど。松坂からは近鉄で1時間半で大阪に帰れます。ここまで横野から歩いて6時間。結構歩きましたが、この街道は本当に楽しいですね!! そして、次回がとうとう最終回となりました。

東池上のバス停。小さいので見落としやすいです。
多気駅
多気駅。街道からは見えないので、見逃さないように注意です。
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