当麻寺【奈良の隠れた名刹】

とうとう来ました、当麻寺です!! 当麻寺は関西以外の人だと名前すら聞いたことがない人がほとんだと思いますが、実は当麻寺は奈良時代から続くお寺であり、境内には国宝を多く存在します。人もあまりいないのでゆっくりと楽しめるのが素晴らしく、ここは奈良で最もお気に入りのお寺の1つです。

当麻寺の歴史

伝説によると、当麻寺は聖徳太子の異父母、麻呂古王によって作られた禅林寺がもとになっています。この禅林寺が、麻呂古王の孫、当麻氏によって七世紀末に現在の地に移され当麻寺と呼ばれるようになった。しかし、これを裏付ける記録はありません。とはいうものの、仏像などから推定するに、七世紀末からあったことには間違いないと思われます。

民衆に仏教が広まり、極楽浄土に行くことを願う信仰が広まるにつれ、この当麻寺に安置されている中将姫が作った極楽浄土を描いた曼荼羅が有名になり、歴史をとおして多くの人が訪れ、奈良の中でもかなり有名な寺であり続けました。そしてその中将姫に関しては以下のような伝説が語り継がれています。

中将姫と当麻曼荼羅

中将姫は藤原豊成の娘として身分の高いくらいに生まれましたが、幼くして母がなくなり、継母に育てられました。しかし、この継母が嫌な人で、中将姫はこの継母にいじめられ、盗みの疑いをかけられたり、半ば暗殺されそうになります。結局、日に日にいじめが激しくなるので、中条姫は失踪。山中の小さな草庵で一人暮らすことを決めました。しかし、今度はそこで父と偶然の再開してしまい、父はよろこび中将姫を都につれて帰りましたが、どうしてもいやだった姫はとうとう仏門に入ることを決意しました。

Green statue of princess chujo on a lotus at Taima-dera Temple in Nara
中将姫

後に、中将姫は当麻寺で出家し、仏道に励みました。また、姫は大衆に極楽浄土の様子を見せたいと願って蓮の糸を使って、一夜にして非常に大きな曼荼羅を編み上げたと言われています。この曼荼羅はものすごく有名なものとなり、オリジナルのものは今でも残っています。

 

中将姫は29歳にしてとうとうこの世を去りました。その時に阿弥陀仏と二十五菩薩が現れ、中将姫と共に極楽浄土へと旅立っていったと言われています。當麻寺ではこのヒメが極楽浄土へ導かれる様子を再現した祭、練供養が毎年行われており、これは日本全国で行われているお練供養の元祖です。

man dressed as Kannon Bosatsu performing at Taima-dera's Nerikuyo Festival
当麻寺、練供養の様子です。
procession of 25 men dressed as bosatsu during Taima-dera's Nerikuyo festival
25の菩薩がやってきました。
Nerikuyo ending as procession of bosatsu head back to the temple at sunset
菩薩が浄土へと帰っていきます。

当麻寺

さて、當麻寺は近鉄当麻寺駅より、歩いて約15分。数ある草餅屋さんを抜けて、門が見えてきます。

Temple gates of Taima-dera Temple

 

さて、門を入るとすぐに迎えてくれるのが国宝の鐘です。この鐘はかなり古いもので、当麻寺創建時の頃からあるようですが、残念ながら近づいてみることができません・・・。

old wooden bell tower of Taima-dera
細めの鐘ですね!

曼荼羅堂

曼荼羅堂は奈良時代の建物で、国宝の建物です。中将姫の曼荼羅が存在するまでは小さなお堂に過ぎなかったようですが、中将姫の曼荼羅が祀られるようになってからは、大きなお堂となり、今では寺の中心となる建物です。普通金堂が本堂となることが多いのですが、曼荼羅堂が本堂というのはとても珍しいですね!!

Mandara-do in Taima-dera
極楽浄土がある西に向かって拝めるように、この建物だけは西に向かって立っています。

この曼荼羅堂は入るのに500円かかる(後述の金堂、講堂にもこのチケットで入れます)のですが、是非入ったほうがいいですよ!!中に収められている曼荼羅は四メートル四方の超巨大な曼荼羅ですが、本来の曼荼羅はかなり損傷が激しいようで公開されておらず、今見ることができるのは1502年に作られた文亀本当麻曼荼羅と呼ばれるもので、いわゆるレプリカなんですが、それでもその美しさにきっと感動すると思います!とにかくすごい迫力です。

また、曼荼羅を飾っているフレームは奈良時代のもので国宝。そのフレームを乗せている檀も国宝で鎌倉初代将軍源頼朝による寄進です。いきなり圧倒してくれます。

金堂

今でこそ、曼荼羅が有名となり寺の本尊となっていますが、本来の本尊はこの金堂に祀られている弥勒仏です。弥勒仏も国宝の仏像で、この寺が建てられた時の681年より存在しており、現存する塑像(土でできたものに漆や金箔をのせたもの)では我が国最古の塑像です。非常に大きいです。仏像好きなら感動します。

kondo of Taima-dera temple
建物自体は鎌倉時代前期

また、弥勒仏を囲む四天王も法隆寺金堂の四天王についで日本に二番目に古いもので、国宝です。近代的な四天王とは異なり穏やかな顔をしています。ひげがあるのもとてもユニークです。ここも絶対に見ておきたいところですね!

 塔

そして、当麻寺で必ず見ておきたいのが、西塔そして東塔です。奈良時代に作られた東塔と、その少し後の奈良時代もしくは平安時代初期に作られた西塔の2つが存在しています。薬師寺のように、古来の日本の寺院にはこのように2つの塔が建っていたのですが、実際にそのように塔が2つともあるところはほとんどありません。当麻寺は日本で唯一このように古来の塔の形式をそのまま維持している寺院です。

To-in pagoda of Taima-dera
東塔です。
West pagoda of taima-dera
残念ながら西塔は工事中です・・・。

そのほかのスポット

なお、この寺はもともと三論宗という、奈良仏教の1つに属していましたが、空海が訪問したことを機に真言宗になりました。しかし、中将姫が極楽浄土を描いた曼荼羅があまりにも有名になったために、極楽往生を願う浄土宗も当麻寺に塔頭を建て、現在では真言宗と浄土宗の2宗が境内に存在する非常にまれな寺となっています。

中の坊

中の坊は中将姫が出家したと言われている塔頭です。當麻寺には塔頭は多くありますが、ここはその中でも最も古い塔頭です。

 

entrance of the nakano-bo at Taima-dera

Mihatsu-do at the Nakano-bo with blooming flowers
中の坊の本堂の剃髪堂です。

さらに、中の坊には大和三庭園にあげられる『香藕園』があります。

Koguen garden with the east pagoda taima-dera in background

 

old japanese style tea house at koguen garden at Taima-dera

奥の院

曼荼羅道の裏にあるのが、奥の院です。今では当麻寺の奥の院と呼ばれていますが、実はあの京都の知恩院の奥の院として始まった歴史を持ちます。知恩院は浄土宗の総本山で、曼荼羅を渇望したために、ここに奥の院を建て、浄土宗の信者を送ったという経緯があります。知恩院から尊敬を集めるなんて当麻寺は本当にすごいお寺ですね!!

Hondo of Taima-dera's Okuno-in

 

Jodo Garden at Taima-dera's Okuno-in

pink and red peonies with a bee sitting in the center of the pink one
奥の院はボタンが有名です。

statue of buddha overlooking jodo garden in taima dera's okuno-in

Information: Taima-dera

住所

奈良県葛城市当麻1263

行き方

近鉄南大阪線当麻寺駅から徒歩20 分です。

Hours

9時~17時

Entrance Fee

500 円(中の坊)

500 円 (曼荼羅堂、金堂、講堂)

300 円 (奥院)

Notes

駅前の中将餅も是非!!

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