善峯寺【西国三十三箇所20番札所】
京都の西の山奥、大阪と京都の県境のほど近いところにひっそりとたたずむお寺、善峯寺があります。アクセスもしにくいためか、決して人気観光スポットとは言えませんが、西国三十三所の20番目の札所として、または紫陽花の名所として有名なお寺の1つです。
善峯寺の歴史
善峯寺の始まりは11世紀、比叡山の僧、源算がこの地に小さなお堂を建て、千手観音祀ったのが始まりです。のちには後朱雀天皇が別の観音像を持ってきて、元々の本尊を脇本尊とし、新しいものを本尊としました。
その後には、白河天皇や後花園天皇などが伽藍を寄進し、巨大な寺院となりました。さらには、青蓮院から多くの法親王(僧になった皇族)を迎えた門跡寺院となり、京都でも有名な寺となりました。しかし、応仁の乱にて消失してしまい、現在の建物の多くは江戸時代に多くの寺院を復活させた徳川5代将軍の母、桂昌院によって寄進されたものです。
善峯寺
さて、向日町の駅からバスで30分、善峯寺に到着します。6月のあじさいのシーズンだったためか、結構多くの人がバスに乗っていました。

入るとすぐに本堂である観音堂があります。現在の観音堂は1692年に再建されたものです。現在でも本尊と脇本尊(もともとの本尊)の2つの観音像ありますが、普段は公開されてはいません。
なお、このお寺は入ってすぐに観音堂があるので、小さいお寺と思ってしまいがちですが、山の中にかなり広大な範囲にわたって色々なお堂が建てられており、全部見て回ると1時間近くかかってしまいます。残念ながら国宝の建物などはありませんが、一番上の薬師堂までいくと、京都全体が見渡すことができますよ!!




そのほかの場所
遊龍松
多宝塔の前にとても大きな松の木があります。この松の木は樹齢600年とも伝わる松の木で、高さはそれほどないものの、左右に大きく広がっており、その長さはなんと37mもあります。まるで龍が遊んでいるように見えることから遊龍松と名付けられ、国の天然記念物となっています。

あじさい園
善峯寺は梅雨の季節1万本の紫陽花が咲きます。京都でもトップクラスの紫陽花スポットですが、アクセスが少し悪いので同じく紫陽花の寺といわれる三室戸寺のようにものすごく混雑するということはないようです。
急な斜面にあじさいが咲くので、同じく紫陽花の寺として有名な三室戸寺とはまた違った景色が楽しめます。なお、山の中なので、例年アジサイが咲くのは遅いです。
善峯寺のアクセス情報
住所 |
京都府京都市西京区大原野小塩1372
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行き方 |
JR向日町駅または阪急の東向日駅から善峯寺行きの66系統の阪急バスに乗って、25分ほど。バスの時間は1時間に一本なのでよく時刻表を見てから行くほうがいいのかも。 バス停を降りると、きつい坂を15分ほど歩いて登ります。
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拝観時間 |
8時-17時
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拝観料 |
500円
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そのほか |
冬季にはバスが善峯寺まで行かず、途中の小塩までの運転です。そのため、小塩から寺までは45分ほど歩かなければいけません。
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